中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

本を読まない人はやさしさも足りなくなる

 私はたびたび読書の勧めを書いている。
本を読まないと国語力が不足して、他の教科の勉強もできなく
なると警告してきた。
しかし、本を読まなくても日常の生活にはなにも困らないと思っている
人が多く、自分の国語力不足を感じていない人たちが多いのが実態だ。
 子供のころに本を読まないと情緒が育たないと言っても理解できない
親が増えている。
 本は、必要になった時に読めば良いものだと考えている人も少なくない。
そういう人のいう本とは「ハウツー」もの、すなわち、読めばたちどころに
何らかの役に立つだろ言うという本である。しかし、ハウツーものの本を
読んで役に立つはずもない。その道の経験豊かな人が書いているのではなく、
ハウツーもの読者用に書かれたものが多いからだと思う。
 本は、必要だから読むのではなく、すくない人生の時間の中で、多くの
疑似体験をすることに意義がある。
 子供の時に読んで感激した本を、熟年になってから読んでも感激する
ことは少ないのは、子供の感受性と大人の感受性の違いがあるからだ。
子供の時に本を読んで感激するという体験は、情緒育成に役立つ。そういう
経験を持たない子供には、やさしさが育たない。今頃の子供にいじめが
多いのも、いじめに歯止めがないのも情緒が育ってないからだと思う。
 なによりも、人に対する優しさが足りない大人が増えていることを危惧
している。自然を愛し、自然の中で育んできた人たちには優しさも育って
いるが、自然と親しむ機会もなく、読書習慣もない子供たちには情緒が
育だちにくいのではないか。
国語の授業数を増やすことは、他の教科のレベルを上げることにも
通じる。
とにかく、本を読む効用の大きさを、多くの人に知ってもらいたいと
願っている。