中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

子供の好奇心・実は非認知能力につながる

 私はどうも好奇心があり過ぎるようだ。子供頃からそうだった。

小学生の頃から、放課後、家に帰ると仕事が待っていた。特に

命じられなくても、飲み水を家の甕(かめ)に満たしておかなけ

ればならない。これが実に辛い仕事だった。木桶2杯を天秤棒で

担いで運ぶのだが、なにしろ急坂で、前の木桶が坂道にあたる。

 飲み水は200mほど離れた井戸から運ぶのだが、風呂水は、

池の水を汲んで運ぶ。こんな話は以前にも書いた。

 早く家に戻ると、田んぼで働かされることが多くなる。少しは

それをサボるための知恵かも知れないが、好奇心があり過ぎて

下校路にあるいろんな店をじっくり観察する癖があった。これも

すでに書いたように思うけど、もう一度書いてみよう。

 面白かったのは、同級生の古館君の家は「鍛冶屋」だった。

ふいごから風を送りコークスをもやし鉄を熱くしてから取り出して

叩く。鉄は熱いうちに打て!という言葉通りだった。それを何度も

やりながら形が作られていく。いろんな農器具が作られていた。

鎌や鍬なども多種あった。 柴田君の家は、飴などを販売して

いたが、裏口のところでで彼の父がいつもせんべいを焼いていた。

手さばきよく「障子せんべい」が次から次へと焼き上がっていく

さまを眺めていた。

 竹の手芸品を製造販売している店では、太い竹を半分に4分の1に

と割っていき、次いで薄く削いでいく。そんな過程をじっと見ていた。

そうして作った竹細工の元を使っていろんな商品を編んで行くのだった。

羽田君の家ではアイスキャンデーを作っていた。一度に数百本も作れる。

作り方は簡単で味付けした水を容器に流し込み製氷機の中に入れるだけ。

その近くに、竹輪とかまぼこを作る店があって、おばさんたちが魚の身を

ほぐし、機械ですり身にして行く過程、すり身から竹輪やかまぼこを作

る過程など、じっくりみていた。どれもこれも面白い。飴を作る過程も

なかなか面白かった。鰹節を機械でけづって売っている店もあった。字は

思い出せないがソワシタと言おう名だった。そこでは山羊の乳も売ってい

たので、乳搾りなども見学した。

そういうことが、どれもこれも、後々に役立つとは当時は思ってもいな

かった。 農作業の外、ワラ草履作り、荒縄作り、いろんな作業をさせ

られたが、それらも、後々の役に立った。無駄なことは何一つなかった。

 本を読めば、その中に書いてあることが気になって、別の関連の本を

読み漁り、そこから他の分野にまで広がっていく。そうして学んだ多くの

知識はさまさまなことで役立った。楽しみは、どんどん倍加する。

ハウツー本(実用書)などは絶対に読まない。あれは書き手だけが儲かる

本であって、実用でもなんでもない。くだらない本だと思っているから

読まない。やはり、基礎的にしっかりした本でなければ読む価値がない。

 こどもと言うものは、いろんなことに好奇心を持つ。親にとっては、

それが回り道に見えることもあるだろうが、なるべくなら、子供の邪魔を

しない方が良い。 こどもの邪魔をしている親が多いので、つい、こんな

ことを書いてしまった。