ニックからゴルフの誘いがあった。
私が住んでいた場所は、各種スポーツが15分以内で出来た。
ゴルフ場も30分以内で4箇所もある。
ニックは当時、その一つのゴルフ場のインストラクターを職業としていた。
妻とともにニックと一緒にプレーした。妻はあまり飛ばない方だが、コツコツと散らさないように打って、そこそこのスコアを出せる。
今でも言われるが、ホールインワンの経験があるのは私よ、、って。
そうなんです、友人と一緒にプレーしていた時に、目の前で妻がホールインワンをやったのでした。
さて、ニックと一緒にプレーして驚く事ばかり。
流石はプロだなと納得する、驚くようなプレーを見せ付けられたものでした。
なのに、、、プレーが終わって妻がニックに言った言葉が可笑しすぎる。
「ニックのハンディは、いくつなの」って。
彼は、僕はプロだからハンデなんかないのです。
と答えられてから、妻は、、あ、そうだったと。
ニックは若いので、プロというのを信じてなかったのかも。
その二年後、彼は結構しました。日本の夫婦茶碗をお祝いに渡しました。
彼の奥さんはプロのイラストレーターで「僕は未だ稼ぎが少ないので、彼女が生活を支えてくれるのです」と言っていました。
結婚の翌年のある日、西郷州新聞の一面にデカデカと、「ニック.オハーンって誰だ!」という見出しの記事が掲載されました。
無名だったニックが初めて注目を浴びた日でもあります。
オーストラリアはゴルフ天国とも言える国ですが、
プロ資格を得ても、多くの人々に知られるには大会で成績を挙げなければならない。
前日に「オーストラリアンオープン」というメジャー大会で、ニック.オハーンがトップに立ったのです。だから、ニック.オハーンって誰だなんて言う見出しになったのでしょう。
優勝こそ逃しましたが、彼はこのチャンスを逃さずにアメリカのPGAツアーに参加して稼ぐようになりました。
超一流とは言えませんが、世界の一流選手の仲間入りを果たしたのですから大したものです。
続く。。