新型コロナウイルスが培養用の細胞を離れても、「エーロゾル」と
呼ばれる微粒子の状態で最大3時間後でも空気中で検出され、感染
能力を保持すると米国立衛生研究所（NIH）などのチームが発表した。
また、プラスチックの上でも最大72時間残存することが分かったという。
感染の主な原因は感染者のせきやくしゃみで出る飛沫（ひまつ）で、
直径は0・005ミリほど。1～2メートル飛ぶが、重さにより短時間で落下する。
エーロゾルはこれよりも小さく長時間空気中を浮遊するため、感染力がある
ウイルスが含まれると感染の恐れが増す。
研究チームによると新型コロナウイルスは最大72時間のプラスチックのほか、
台所の設備に多く使われるステンレスでは48時間、感染力を維持した。
銅の上では4時間、段ボールの上では24時間で消滅した。
通常、ウイルスは感染した細胞を離れると活動を維持できなくなるが、
新型コロナウイルスについては、どれぐらいの時間で消滅するか明らか
ではなかったので、チームは「感染拡大を抑える上で重要な情報だ」と
いっている。
