中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

日本の耳鼻科は素晴らしいとおもう

 先日は「かかりつけ医」のことを書いた。ちょっと端折り過ぎたので

誤解があってはいけないと思い直して書き足している。英国につながる

(ニュージランド、カナダ、オーストラリア、南アフリカなどなど)

の国ではかかりつけ医のことをホームドクターと呼ぶ。そしてホーム

ドクターはGPから選ぶ。

総合診療医のことをGP(General Practitioner)といい、病気を心身

から全体的に診療する医師である。病気の予防にも携わる。

GPとは、患者の生活についての、生物学的、精神的、社会環境に着目し、

ホーリズム的な手法である。総合診療医は、患者の特定臓器に着目するの

ではなく、全体的な健康問題に向き合って治療を行う。

GPは、その国のあらゆる年齢および性別の患者を診療できるよう教育が

なされてて、GP資格がないと開業できない。この辺りが日本とは大いに

ことなっている。 例えば、小さな傷が化膿しているような場合、GPは

メスで切開して治療する技術も持っている。 スペシャリスト(専門医)

しかできないことは、専門医に紹介してくれる。 

 だからと言ってそれらの国の医療の方が良いというのではない。私は

日本の耳鼻科の素晴らしさを知っている。なぜ素晴らしいのかを考えると

日本人は鼻の良くない人が多いからではないかとも思うのだけれど・・

わたしは20歳の時に盲腸の手術を受けている。それ以外で手術をうけた

のは耳鼻科で3度ある。35年間も悪化させていた真珠腫(そのころ、よう

やく手術ができるようになった、顕微鏡下での手術で5時間ほどかかった)

後は鼻茸の手術で、オーストラリアでも鼻茸の手術を受けた。

 日本の耳鼻科(あえて咽喉は外す)がどうして素晴らしいかは経験しない

と分からないだろう。 西欧諸国では日本のように気軽に耳鼻科にはいけ

ない。それこそ、GPから紹介してもらってスペシャリストに行かなければ

ならないし、専門医のところに行っても、日本のようにその場で治療をして

もらえるわけではない。 私が行ったある専門医の場合は机一つしかなかった。

大きな瓶に鼻茸を根っこから完全切除したホルマリン漬けが置いてあった。

鼻茸は、麻酔して二根っこに近いところから切除する。この部分はとても

危険な神経、血管が通っているので手術を受ける際には面倒な手続きが必要

だった。その鼻茸を、その専門医は根っこから完全切除できる腕があること

を、そのホルマリン漬けは物語っているのだった。 他の耳鼻科でも似たり

よったりで、その場で治療をしてくださる耳鼻科に行けたことはない。

帰国すると、日本の耳鼻科の有難さに涙が出るほどである。余りにも便利

過ぎて、今では小児科然としているところが気に食わないが、耳鼻科医が

救っている病状は多いと思う。 内科医にそういうと不機嫌な顔をする。

多分、患者がどれだけ耳鼻科医に助けられているかを知らないのだと思う。

病気の初期の段階で耳鼻科医が治していることを他の診療科目の医師たちも

認めるべきだと・・私は思っている。 次の機会には他の診療科目についても

触れたいと思っている。たとえば・・病理科、放射線科などだ。この専門性を頼もしく思っているからだ。