中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

灯台下暗し(とうだいもとくらし)だった

 記録的な大雨だった。私の住んでいる神戸市灘区は降り始めてから
約800㎜だったというから恐ろしい数字である。 考えても見てください
山にも平地にも屋根の上にも庭にも・・当たり前のことですが・・80センチ
もの雨が降ったということです。 その雨はいったいどこへ行くのでしょうか。
 結果として川が増水し、場合によっては堤防が決壊し水を大量に含んだ
土砂が崩れて行くことで、多くの被災者をうんでしまいます。
 窓を二重ロックして音も聞こえにくくして、耐えるようにして過ごした4日間
でしたが、一切の外出を控えていたので外部のことはほとんどなにも知らぬ
ままに時間が過ぎて行きました。
 こういう時は・・高齢で体に問題を持っている場合は、じっとしていることが
最良の選択だと思っているからですが・・。
 昨日、やっと晴れ間が出て街に出ましたが、そこでも何ら変化はなく、ああ・
みんな無事だったのだなと思っていたところ、地図的な住所では我が家の
近くになる地域が被災したとのこと。 近くとは言え、ほとんど知らない地域
なのだが、土砂崩れで被災したようだ。 神戸市のあちこちで道路がやられて
いる。 もちろん我が家から六甲山に向かう道路は閉鎖されている。
 神戸は昔は大水害に何度も襲われたものだった。私の3歳の頃と言うのは
80年前のこと、おおきな水害で大被害を受けたのだった。
 明治期から六甲山に植林を続けて今の六甲山の景観になるまでに数十年
間の努力の賜ものの結果なのだ。 土石流ダムの増設などがあってこそ、
神戸市は比較的に・・だが・・水に強い街になってきている。 六甲山系も
広島と同じく「真砂土」が多く、平地が少ない神戸市は広島市同様に斜面に
宅地造成を続けてきた。条件は似通っているだけに、今後雨が降り続けば
恐ろしい被害も起こり得るだろう。
 気象が大変化しようとしている。 過去の経験が役に立たないほどの大雨
や暴風が吹くかもしれないし、とんでもない竜巻が起こるかもしれない。
 そのような中で、災難から身を守れるかどうかは、運だけなのかもしれない。
 追記
 昭和13年7月3~5日にかけて、台風に刺激された梅雨前線は神戸市に集中
豪雨をもたらし、死者616名、被災家屋は約9万戸にも達する大水害が起きました。
 川はあふれ、岩や倒れた木が混じった土石流が市街地に流れ込み、周辺は
見渡す限りの泥の海となりました。
 この災害を契機として六甲山系の砂防事業や表六甲の河川改修事業が国や
県により本格的に行われることとなりました