合意なきEU離脱か離脱延期かの岐路に立つ英国がいずれに進むのか
世界に大きな波紋を及ぼすことになる英国の決断が注目される。
そもそもEU離脱を国民投票で決めようとした時点から問題を抱え込む
要素があった。 国民投票日までに、国民に対して十分な説明がなされて
いなかったということが決定的な要素であった。 離脱が決まった後に
なって、離脱後に起こるであろうさまざまな問題が提起されて、国民は
慌てた。 そんなはずじゃなかった!という国民が沢山現われたのだった。
にも関わる重大事を決めることでもある。だから、せめて55%以上の賛成
で決める・・とかという、線引きが必要だったのではないかと思えるのだ。
日本でも将来的に国民投票が行われることがあるかもしれないが、英国の
事例を参考にすべきだと思う。
メイ首相がが大きな労苦の末にEUとの間で取りまとめた離脱協定案が
下院で賛成202票、反対432票の歴史的大差で否決したことによって英国は
にっちもさっちもいかない岐路に立たされることになった。反対したのは
離脱反対派ばかりでなく賛成派の議員も多く入っている。
メイ首相は代替案を出すとは言っているが、EU側はこれ以上イギリスと
話し合うことはないと言っているので、代替案なるものが出せるかどうか。
先日、イギリスとアイルランドの長い歴史について書いておいたが読んで
頂けたでしょうか。 800年もの長い間イギリスによって支配され差別
を受けてきたアイルランドの話です。
徳川幕府の初めから今年までで416年になります。ですから800年もの
世界にも類をみない支配、束縛、差別をイギリスによって受けたアイルランド
の恨みは幾ばかりでしょう。
その上、アイルランドの北部が英国によって切り取られた為の戦いが長らく
続きました。 1998年にようやく和平が成立したのですが、俗にいう塀のある
双方で関税が発生し、貿易面に限ってみても国境での通関手続きが必要になって
しまうのです。
メイ首相は「EU離脱後の移行期間が終わる2020年12月までに解決案が見つから
万一期限までに解決案が見つからなかったら、どうなるか。原理的には、EUルール
異なる関税が適用される形になる。しかも安全策がいったん発動されたら、EUの同意
がない限り、解除できない仕組みになっている。
この協定案に保守派の強硬離脱派などが反対した。そうなったら「英国の一体化」が
この協定案に保守派の強硬離脱派などが反対した。そうなったら「英国の一体化」が
その抜け道を通じて、英国自身がEUに残ったも同然になってしまう懸念があるからだ。
メイ首相の狙いは「2020年12月までの問題先送り案」だったのを見抜かれたというわけだ。
もし「合意なき離脱」となった場合は、英国は移行期間なしに3月29日にEUを離脱し、
メイ首相の狙いは「2020年12月までの問題先送り案」だったのを見抜かれたというわけだ。
もし「合意なき離脱」となった場合は、英国は移行期間なしに3月29日にEUを離脱し、
EU各国との貿易には通関手続きが必要になる。そのため英仏間の海底トンネルを
抜けるのに「数十キロの大渋滞が発生する」と指摘され、物流が大混乱するだろうと
予測されている。
別の稿で米中問題を書こうと思っているが、米中貿易戦争は正念場を迎えている。
なにより通信機器問題は深刻だけに解決の見通しは容易ではない。
このタイミングで合意なき離脱ということになれば・・世界同時不況が起こる可能性がある。