中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

EU離脱・英国のわがままが通るのか?

 EU離脱を決めてから約3年になる。しかし離脱への道は険しく

EUとの交渉も難航してきた。 英政府は新しい首相のジョンソン氏

を選んでEU離脱を目指している。しかしEU側は、これ以上の譲歩

は難しいと言っており、いよいよ「合意なき離脱」に進むのか、議会を

解散して総選挙で国民に信を問うのか、ぎりぎりの選択時に入っている。

 どこまでも問題となるのは北アイルランドアイルランドの国境線だ。

英国と言う国は紳士のと言われるが、過去にアイルランドに対して行って

きたさまざまな行為は「悪魔」の行為と言う他ないほどのものだった。

すっぱりと北アイルランドアイルランドに返せばよかったものを、大きく

の犠牲者を出してまで北アイルランドを手放さなかったツケがここにも

出ている。

 英国がアイルランドを抑圧したのは700年以上に及ぶから苛酷すぎる。土地も

すべて取り上げ、結婚の自由も許さず、仕事の選択の権利まで奪っての700年なのだ。 飢えて飢えて・・耐え偲ぶ以外に道がないほどに英国はアイルランドを痛めつけた。

宗教の自由も全く与えなかった。徳川幕府が280年ほどだったことを考えると700年

というのがいかに長いかが理解できる。

 やっとアイルランドが独立にこぎつけてからも英国はアイルランドの北部を手放さず、戦い続けて、勝ち取っている。 日本が朝鮮半島を支配したのは35年間だったが、結婚の自由は奪ってないし、土地も奪っていない。職業の選択肢も奪っていない。そしてかなりの投資を朝鮮半島にしたのだった。だから・・良いとは決して言えず侵略は厳然たる事実なのだ。わずか35年間でも未だに「恨み」は続いているのだ。

 だから、アイルランドの700年の苦しみと恨みは、いかばかりかと思える。

エゲツナイ英国の一面がアイルランド支配の中に残っているし、いまなおその陰がある。「正義」と言いながら「悪魔的な」ことをする態度はアメリカにも受け継がれている。 因みにイギリスは、もともとローマ法王庁に所属するカソリックの国だった。

ヘンリー8世が離婚をローマ法王庁に申し出たが拒否されたので、それならばカソリックから離れることにする・・と英国教会はすべてカソリックを離脱し、プロテスタント

になった。 しかし、プロテスタントはルターやカルビンが改革を唱えて苦労の末に

成し遂げたものだったが、ヘンリー8世は「英国教会すべてがプロテスタントになる」と宣言してしまった。だから英国教会の内部にはいまなおカソリック時代の要素が

多く残されている。 アイルランドを攻撃し土地を奪い自由を奪い取ったのは英国の

将軍クロムウエルだった。正義の名のもと虐殺を重ね、アイルランド人を徹底的に

支配した。 その歴史は知っておくべき一つかと思う。

 出来ることならで良いが、歴史をつぶさに調べておくのも世界をみるには役立つかもしれない。EU離脱問題から横にそれたが、まったく関係がないことではなく、アイルランド国境がいまなおEU離脱の足を引っ張っているのだから。