中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

日本は使い捨て・「家」に対する気持ちのありかた

 みなさんは「家」に対してどんな気持ちをお持ちなのでしょうか?
田舎に住んでいる人と都会に住んでいる人では自ずから違ってくるのでしょうが、
この際にちょっと考えてみましょう。
 田舎でも、しばらく行かないと全く違う風景になっています。思い出のある場所を
見つけるまでは気持ちが落ち着かないほどに変化しています。
 大都会ではそれが顕著です。 神戸などは大地震があったために、まるで別の
街になったと思える場所が少なくありません。
 しかし地震に関係なく、日本での住宅に対する考え方は「使い捨て」になっている
のではないでしょうか? 100年を超える住宅なんてめったにみられません。
 海外旅行をよくされる方は西欧諸国の街がそれほど変化していないのに気がつく
ことでしょう。 観光旅行という名所旧跡めぐりのような旅行では感じiないかもしれ
ませんが、「そこに住んでいるような気分」で街や住宅地を散策して楽しむような
旅行をしていると、住んでいる人々との触れ合いもあって楽しいものです。
 そしてそこには、100年を超える住宅が数えきれないほどあることにも気がつく
はずです。
  住宅と言うものは100年どころではなく数百年でも・・という場合が少なくあり
ません。古すぎる建物では空調関係の設備では多くの困難もあるものですが、
古い住宅には「味」があります。
  豪州・パースなどは原則的に木造家屋は許可がおりません。東部の州では
木造もOKのようですが・・。 住宅はすべてブリックという煉瓦に穴が空いている
ものを積み上げて作られます。 ブリックは外壁と内壁と2重の積み上げです。
外のブリックと内側のブリックの間が30センチほどあってその間にガス管、電気
配線、水道管などが入ります。 壁が二重になっていることで外気温の遮断にも
なります。 30年ほど前までのブリックは石炭焼きで色合いに変化があって楽し
めましたが、それ以降はすべて電気焼きで作られているようで味わいがなくなって
きました。 私が買った住宅は築10年で石炭焼きブリックで作られていました。
 ご近所の方々と話しているうちに、豪州人の住宅に対する考えかた、生き方が
分かってきました。
 彼らは、身の丈にあった住宅を選び、高齢になるまえに小さな家に移り替わる
のです。 地域の環境で住宅の価格が決まるのは、どの国でも同じです。
自分の所得に応じてどんどん住む場所を換えて行く。それが投資にもつながる
のだと彼らは信じています。 
 オリンピックの前後にシドニーなどの住宅が高騰しました。高齢者たちが家を
売り、当時は格安だったパースに移住してきたものです。それだけで生活費が
かなり手元に残ったようでした。 今では・・パースが最も高価なものになっている
ようですから、2度も蓄える機会を持ったと言えるでしょう。
 どんどん移り替わる・・5年も同じ場所に住む人は少ないほどに・・。でも彼らの
考え方は「使い捨てじゃない」。 日本では30~50年ぐらいでの使い捨てが多い
ようなのだ。 私の知り合いが鹿児島で「古民家」グループを作って活躍している。
その写真集をみると・・本当にうらやましい・・。古民家って素晴らしいものなのだ。
日本家屋の良さを再認識する人たちが多くなればと願っている。