中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

がん医療に「パネル検査」導入・来春から

 がん治療の分野に、新しく「パネル検査」と言う手法が導入されることになった。
来年の春から保険適用になる見込みなのだ。
 がん治療に効果的で副作用の少ない治療を見つけるための手段として「パネル検査」
がある。 この新しい手法に期待が集まるだろうが、検査の結果から深刻な悩みを抱え
込むことにもなりかねない。
 パネル検査の結果によって行われるのはゲノム医療だ。
 私たちの身体には約37兆個もの細胞がある。(これまで60兆個と言われてきたのに、
イタリアの研究者が37兆個と論文発表してから、37兆個が主流になりつつあるが、だれも
正確に数えたことはないので、今後も変わるだろうと思われる。 要するに一つの細胞は
あまりにも小さく、部位によって細胞の大きさも異なるなることから正確な細胞数は分から
ないようなのだ)
 そのような小さな細胞の中にDNAという化学物質が収められている。細胞の核の中には
DNAが大事に収められている。DNAにはタンパク質を作り出す命令書があって、37兆個
もの細胞がその命令書に従ってタンパク質を作っている。 そのタンパク質が作り出されて
いく仕組みの構造を解明した人が7,8年だったか6年前にノーベル賞を受賞していた。
 37兆個もの細胞がすべて同じDNAを持っているというのも神秘すぎるほどだが、細胞
にはエネルギーを作り出すミトコンドリアとか、核の中からDNAを引きだしてタンパク質を
作るリボソームとかゴルジ装置とか小胞体とかリソソーム(リボソームとは違う)とかいろいろ
な装置があって私たちの身体を作り支えている。 動物もほとんど同じ構造になっている。
 だが、人それぞに少しずつ遺伝情報が違っている。 そのために、各種のがん医療に使う
薬品がよく効く人と効果がない人に分かれる。
 医療費削減のためにも、患者に無駄な薬品投与を防ぐためにも、事前に効果のあるタイプ
の患者と効果が患者とを区別する必要がうまれる。
 そのために、まず遺伝子検査をしようと言うわけだ。 しかし、遺伝子検査によって余計な
情報も得てしまう。 そのために患者が悩みを抱え込むことも有り得るだけに、心配している。
 肺がんの場合などは今も遺伝子検査がよく行われている。 長くなったので省略したが・・。
 細胞学を基本から学ぶと面白いですよ。でもスマホ検索で分かるほど簡単ではありません。