前回までのおさらいをしておきましょう。
(1)私たちの身体には60~100兆の細胞がある。
2つが4つに、4つが8つに分裂しながら増えて行き、体の臓器や
器官に姿を変え育って行く。
(3)細胞の大きさは臓器や器官によって違うが、10~30ミクロンの
大きさである。
(4)細胞には、様々な働きがある。
(5)細胞の中心部に「核」があり、その中にDNAが収納されている。
細胞1個のDNAは1・8mもある。
(6)DNAは、2重らせん状の梯子のような姿をしている。
(7)DNAの働きは、自己の複製とタンパク質作成の二つである。
(8)DNAには30億もの遺伝情報が書かれているが、使われている
遺伝情報は3万~4万だと言われている。(後は眠っている?)
(9)DNAは、T、A、G,Cの4つの記号で書かれている。
(10)タンパク質は、10万種以上ある。
ここからあとは、これまでの付け加えとして書いておきます。
組み合わせ方などがDNAの記号に書き込まれている。
(12)細胞が分裂する時には、2重のひもになっている片方のひもが離れて
分裂し、新たなひもが古いひもとくっついて2重らせんに戻る。
(13)このようにして、60~100兆もの細胞が分裂を繰り返すうちに
ミスを起こすことがあり、1日に5000回ほどのミスがあるのでは
ないかと考えられている。
(14)ミスがあっても、修復機能が働いて問題解決する場合もある。
(15)同じ細胞にミスが重なると、アポトーシス(細胞の自殺)現象が
起こって、問題解決することもある。
毎日の細胞分裂によって、ミスが重なった細胞が多くなると、修復機能も
追いつかなくなり、数回のミスを抱えた細胞も多くなってきます。
ここまでは、日常生活の上で、誰もがありうることなのです。
ミスと言うのは、DNAにキズがついたとも言います。DNAが、本来の
並び方ではなく、間違った並び方になっていると言うことです。
どうしてミスが起こるのかには諸説があります。
強い紫外線に当たっても起こりますし、過激な運動などによって活性
酸素が生まれた時にも起こり得ます。
現在のような環境汚染のある時代では、DNAにダメージを与える
物質が空気中をうようよしています。
高齢になると、免疫機能が落ちてきますからミスの修復が出来なくなり
複数回のミスを持った細胞が増えることになります。
その様は状態の時に、細胞に強烈なダメージを与えるのが「たばこ」
です。タバコが、がんの発生と大きな関係があることは周知のとおりです
が、DNAにダメージを与えるからだと言うことを覚えて置いて下さい。
濃度によって、その影響が異なるのですが、次の機会にしましょう。