NHKスペシャル「そしてバスは暴走した」をみて驚いた。
実は、またあの事故をやるの?と思って、いつもは録画しておく
はずのスペシャル番組を予約していなかった。
だがスペシャル番組では内容が最新だった。
どうして、ニュースでこのようなことが報道されなかったのよと、
思ってしまう。
13人の大学生の命を奪った、1月のスキーバス事故。
あの会社は、先に仕事を取ってからバスを買い増やし、そのあとで
運転手を探すというパターンを繰り返していたらしい。
1月の事故の場合も、買い求めたバスは中古だった。
この中古バスを買うに当たって、バスを製造した会社が査定しているが、
その査定の中で、「車体下部の錆がひどいので事故を起こす可能性が
あり、使用しない方がよい」旨の査定をしているのに、バス会社は
1400万円で前の持ち主から購入している。
この時点で大問題なのだが、事故後に社長は「その査定内容を知らなかった」
と答えている。
12月29日に採用した運転手に至ってはもっとひどい。この運転手を診断
した書類があり、「この人は、人身事故の当事者になる可能性がある」と
書かれている。
彼の、元同僚の証言では、かれは何か月か食うに食われない状態が続いて
いて体力もなかったようだ。また、これまで「大型バスは嫌いだ」といって、
仕事があっても乗らなかったという。
しういう人を雇い、試運転をさせることもなく、日雇い運転手としてスキーバス
を運転させ、事故を起こしてしまった。
事故を防げることは何重もあった。言い換えれば、事故は起こるべきして
起こったといえるだろう。
「バスだから安心」と、だれもがバスを信じている。
バスの利用は今後も増える見込みだが、どんな会社のバスなのかを事前に
チェックもできないで、運転手に身を任せる客の信頼を裏切らないように
管理を厳しくあってほしいと願う。