中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

たかが書、されど書。

 いま、日本がん楽会の第4回美術展に向けて「書」の作品を書いている。
これまでの3回とは違って今回は楷書を書いている。
書をやっている人はよくご存じだろうが、今日の漢字の書体は篆書、隷書、
楷書、行書、草書の五種類に大きく分けられます。それに古代の「甲骨」
や日本独自の「かな文字」を加えると7種類もあるわけです。
 だれもが書きやすいと感じている楷書が最も神経を使いエネルギーを
使うものだということは経験者でないと分からないでしょう。
 今回は「楷書」を書いていますが、それも30文字あります。楷書は一画
一画を丁寧に書かなくてはならないのに、それがなかなかうまくいきません。
また、29文字までうまく書けても、最後の一文字がうまく書けていないと
バランスが崩れて全体が醜いものになってしまいます。
 これまで、何枚書いたことでしょうか…でも満足のいくものが一枚もない。
気を張って書いているのですが、僅かな気の緩みで、どこかが失敗して
しまいます。
 書と原発事故後の処理を無理やりにくっつけるわけではありませんが、
どんな専門家でも失敗するだろうなと思ってしまいます。
 よほど日ごろから練習を繰り返していないと、いざという時に失敗しないで
やれるわけがありません。そうなのです。私の書も、普段の練習が足りない
ことが原因です。しかし、楷書は70歳を過ぎると書けないといわれてもいます
から、77歳を過ぎた私が書いているのは、ある意味で大きなトライなのです。
 手が震えたり、体力を消耗して続けて何枚も書けないなどかなりの重労働
ですが、それなりに頑張っています。
 たかが「書」、されど「書」というところでしょうか。