日本から中国へ送った救援物資の箱に書かれた文字が感動を呼んでいる
という話です。 ついでに、鑑真さんの解説も書いておきました。
「山川異域 風月同天」(別の場所に暮らしていても、自然の風物は
つながっている)という漢字8文字が1月31日、中国の交流サイト新浪微博
(ウェイボー)で絶賛を浴びている。
「扎宝」というユーザーが微博に「中国語資格HSKの日本事務局から湖北省
への支援物資はマスク2万枚と赤外線体温計だという。
中国・唐代の高僧、鑑真和上の伝記「唐大和上東征伝」によると、日本の
長屋王が唐に送った千着の袈裟(けさ)に「山川異域 風月同天 寄諸仏子
共結来縁」と刺しゅうされていた。 これに心を動かされた鑑真和上が、
日本行きを決意したという。 鑑真さんのことは教科書でも習ったことがある
だろうし、多くの日本人は知っている。だが、鑑真さんが日本への密航を4度も
失敗し、そのうちの1度は海南島まで漂流した。そこから何千キロも山野を
歩き(日本人僧侶も二人一緒だったが、一人は途中で亡くなり、一人は離脱した)
5回目の密航で日本にやっとたどり着き、日本の仏教に多大な影響をあたえたの
だった。海南島から戻る際に、鑑真さんは失明していたが、それでも日本からの
要請に応えようとしたその精神力の強さに驚かされるが、鑑真さんが日本行きの
決意をしたのが「山川異域 風月同天 寄諸仏子 共結来縁」だったとは、初めて
知った。