中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

面白い映画を観ました・・が(3)

てんつくマン映画の続き

末期がんを克服したと言うことで映画を鑑賞した多くの人々に感動を与えた
主人公?は医者だと言うことです。彼は前立腺がんになり余命5年を告知されてから
人生を見直し、変わり始めます。ついにはホノルルマラソンを完走してしまいます。

ですが、この映画を台無しにしているのが彼の登場だと私は思っています。
なぜでしょうか。前立腺がんの告知の中に「余命5年」などという医者が世界の中に
いるはずがないからです。
この「余命5年」が、この映画そのものをうそ臭くしてしまったのではないでしょうか。
しかし、がんのことを知らない多くの方には「感動的」に思えたのでしょうから、
なおさら「余命5年」の持つうそ臭いイメージには腹立たしい思いがいたした。
多分、映画製作者は「がん」のことに詳しくなく、がんだと言うだけで大げさに
捉えてしまったようです。

がんを告知(宣告ではありません)する時に、医師は余命がいくらなどと言わないのが
普通です。どうしても・・と患者が問うても「同じような症状の方の場合では、あと半年
ぐらいでしょうか」と言う医師はいるかと思いますが、少なくとも「余命5年」などとは
決して!!言いません。
がんは、一人一人みんな違います。ですから、余命を患者に知らせることは大変難しい
ものなのです。
時折、「余命2年だと言われたが、XXXを飲んで完治した」などと言う人がいますが、
それも信じられない話なのですが、多くの方は信じてしまいます。

ホスピスに入院してから、「XXXを飲んで」「QQQを食べて」完治して退院したと
言う話ならわたしは100%信用します。
しかし、余命XXだと言われてから・・・という話は、初めから嘘なのです。
まして・・余命5年とは・・とんでもない大ウソと言わなければなりません。
こういうことも多くの方々に知っていただくことが「がん知識向上」のために大切では
ないかと思っております。