英国で十万人超え、フランスで9万人超え、アメリカでは、近いうちに一日百万人を超えるだろうと予測されています。
今日の様々なニュースの中にも、オミクロン株は重症化しない、入院する率も低いと、安心させるようなものが多く寄せられています。
しかし、ブレイクスルー(ワクチン接種を2度、済ませている人に感染する)、再感染(一度感染した人に感染する)が多発するオミクロン株では、感染者数が膨大で(率)では読み取りにくいのではないでしょうか。
日本の感染者数が昨日わずか295人でした。
それが、あっという間に、一日で2万人、5万人になったら、と思いませんか?
さてここからが本番です。
オミクロン株は、今年のはじめ頃には既に存在していたそうです。
東大名誉教授の児玉龍彦先生のご説明です。
国会で衆議院議員たちの前で(皆さんたちがのんびりしていたら、とんでもないことになりますよ!)と、叱った先生ですから覚えておられるかも。
11月27日にWHOが発表したのは、感染が広まって来たから命名したのです。
オミクロンと名付けられたウイルスは、長い間、ずっと密かに眠るように機会を伺っていたのでしょう。これは私の感覚ですが、細胞の中の(幹細胞)のような感じを持っています。
普通の細胞にがんが発生しても、さほど怖くはない。しかし、幹細胞にがんが発生すると、転移能力を持つ恐ろしいガンとなります。
デルタ株は、一気に大爆発をしましたが、実は50以上の多くの変異タイプに姿を変えて各国を襲いました。
日本で感染拡大をもたらした変異株は、ご存知のようにどんどん沈静化に向かっています。
韓国のデルタ株と日本のデルタ株とは違うし、英国のデルタ株とも違うのです。
問題は、オミクロン株ですが、静かに太く(30以上の変異がありながら)眠っていたものが、ここに来て、暴れ始めています。
南アフリカタイプのものは収束に向かっているようですが、ヨーロッパで暴れているのは南ア,タイプと同じではありません。
オミクロン株は、これから、どんどん変異を繰り返えすことでしょう。
現在の特徴として、気管支までウイルスが広がるスピードは、デルタ株の70倍の速さです。
しかし、肺にウイルスが広がるのはデルタ株の10分の1なのです。
それが重症化するかどうかの問題です。
肺炎にはなりにくいのかもしれません。気管支の弱い私には厄介です。
ワクチン接種を受けていても、これまで新型コロナウイルスに感染した人でも、どんどん感染させるウイルスです。
しかし、ワクチンを3度接種すれば防げる可能性が高いようです。
イスラエルでは、4回目の接種が始まっています。
困ったことに、デルタ株によく効いた抗体カクテルが効かないことです。
メルクの飲み薬(モラヌラビル)も、効果がないと言って、フランス政府は注文を取り下げました。
キャンセル料は発生しないと言うことです。
日本政府は、どうするのでしょうか。
今一番の問題は、デルタ株と混在して感染が発生していることです。
症状などで的確に診断できる医師は、ほとんどいないのではと言う問題です。
昔の話ですが、待合室から聞こえる咳の音で、普通の風邪と百日咳とを聞き分け、待合室へ行って、百日咳の子供を隔離したと言うような、名医は現在ではいないでしょう。
デルタとオミクロンを精密に診断し、治療できる医師に巡り会えるかどうか。そういうことも覚悟しておかなくてはいけないのです。
法律上の問題として、体調が悪いからと言って、近くの医院とかクリニックに気軽に行けないのです。
一気に拡大した場合、どこに行けばいいのか、誰にも分からないのではないでしょうか。
今後の注目点は、日本で拡がるオミクロン株が、どんなタイプのものなのかと言うことです。
ヨーロッパで拡がっているタイプだと怖いかもしれませんね。
穏やかなタイプのウイルスであって欲しいものです。どんどん変異しますから、他国の報道が、その儘当てはまるとは限らないのが新型コロナウイルスの怖いところです。