いま、新型コロナ医療に向き合っている医療者は、は基本的に家と病院の
往復しかしないようにしているそうです。いつでも医療に参加できるように休日
や夜間の自宅での飲酒も禁止です。これが来年まで続く可能性があります。
患者さんが押し寄せる病院勤務の身としては、今後の予定を白紙にしておく
必要があると自覚されているようです。 厳しい姿勢を貫いている医療者たち
には頭が下がります。
新型コロナウイルスの感染が広がり、「医療崩壊」という言葉が飛び交うが、
それは重症感染者のためのベッドや人工呼吸器などが確保できなくなるだけ
ではないのです。より深刻な医療崩壊が起こりうるかも知れないのです。
日本の医師数は、経済協力開発機構(OECD)の平均より13万人も少ない
といわれています。1982年に「将来は医師過剰時代になる」として医学部の
入学定員を抑制する閣議決定がされ、定員削減が2008年まで続いたことが
背景にあります。 日本の病院で働く勤務医たちの働き方は過酷で無給医の
ことも時々話題となります。 全国の勤務医の4割(8万人)が過労死ラインと
される年960時間(月80時間)以上残業し、そのうち2万人は年1940時間
以上も残業しているといわれる。2024年に始まる医師の働き方改革では、
医師の勤務時間を大幅に短縮すると、現在の医療を維持できなくなるため、
地域医療を支える勤務医に年1860時間までの残業を許容するという「緩い
基準」を認めることになった。 そこに降りかかってきた新型コロナウイルス問題。
院内感染が各地で広がり、診療を縮小する医療機関が相次ぐ。さらに、救急の
受け入れ停止やがん患者の手術延期など、通常医療への影響も出始めたている。
明らかに日本の医師は少なく、通常医療が一層深刻な状況になりそうだ。