中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

今年最後に感動した文章とは?

 とても素晴らしい文章をみつけました。「ナルシシズム」についてです。

この言葉は、なぜか間違った解釈が横行していて、それが故にわたしは

「心理学」というものを信じられないのですが・・。以下は司馬遼太郎

さんの文章です。 文庫本でわずか6行の文章です。

 『私はだいたい、ナルシシズムというのは自分の敵だと思っている人間

なのですが、一体ナリシシズムが敵かどうか、特に作家、あるいは詩人に

とって敵かどうかは非常に疑問がところで、おうおうにして味方である

場合もある場合も多いんですよ。ところが私は敵だと思っているわけで、

自分の中にナルシシズムが少しでも顔を出したら追い出してしまうように

していたんですが、この場合はやはり駄目でしたね。自分はやっぱり多分に

ナルシストであるな、という感じでした』

 この文章は、芝居の脚本を書いてみませんかといわれて、初めて脚本を

手がけた「花の館(やかた)」について書かれた文章のなかの一部分です。

 ナルシストというのは「自分を認める」ことだと、私は解釈してきたの

ですが、さまざまな解釈が誤解を増やしているようで、例えば女性を愛する

より自慰の方が好きな人・・などというものまである。 そんな人もいる

だろうが、そういう解釈は間違いだと言い続けてきた。 自己愛が持てない

ような人は「引きこもり」になったりしてしまう。 自分を認められないと、

孤立してしまう。 だから、自慢できるような自分にはなれない。大いに

自慢できるように生きることが大事だとおもっている。 私の場合は、両親

に恵まれなかった。両親ともに、ほとんど一緒に生活したこともないから、

両親に褒められたことがない。 母が80歳の頃「私が育てていたら、こんな

立派な人間には育てられなかったと思う」と、変な褒められ方をしたのが最初

のような気がする。だから、自分で自分を褒めることができるように、まじめに

しっかり働いてきた。 私は女性大好き人間であり、自慰なんてもったいないと

思うタイプです。司馬さんが、自分を褒めている文章を今日見つけて嬉しかった。

 私は、だれもがそうあるべきだと考えているのです。人に認められなくとも、

自分が認められるようでなきゃ・・とも思っています。 自己の肉体とは何の

関係もないのです。 バレエ界に詳しい妻がいうには、鏡に自分を映して楽しむ

人もるそうですが、それはそれで、いいのではないでしょうか。でも、それだけを

ナルシストというのは大間違いですよね。11時50分になりました。

まもなく新年です。2020年です!! 来年もよろしく!!!!