中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

ランナーズハイと研究は似ていると吉野さん語る

 ノーベル化学賞を受賞した吉野彰氏(旭化成・名誉フェロー)

が今日の記者会見で、ランナーズハイと研究作業は似ていると

語ったのが印象的だった。高校生の時に大阪の淀川沿いを走って

いる時に体験したという。

 長時間走り続けると、ある時から超越した高揚をおぼえる事を

ランナーズハイ」と言いますが、走ることだけではなく、この

感覚というものはあらゆるスポーツにあるでしょうし、芸術の世界

でもあるだろうし、どんな職業にも通じるものだと、私は思う。

ある場合には、頭が真っ白になるかもしれないし、インスピレー

ションが稲妻のように入ってくる感覚であるかもしれない。

 積み重ねが必要な作業(どんなことでも、積み重ねが大事)の

中で、ランナーズハイに似たことが起こると、その人は俗にいう

成功者になれる。だれもが持っている遺伝子は、ほとんどの場合

10%も働いていないとされている。他の遺伝子は眠っている?

言い換えるならば遺伝子は「オフ」になっているのだが、継続した

思考や作業を積み重ねていく中で「オン」になることがあることが

分かってきている。 意識してオンにするのではなく、いつのまにか

オンになっているようだ。

 あの人が・・まさか?というような成功例があれば、それはその

人の遺伝子がオンになり、その人を押し上げたに違いない。もちろん

吉野さんのような方は突然にオンになったわけではないとは思うが、

それでも、オンになったからこそ、今回の受賞にまで至ったのだと

私は思う。 吉野さんの場合、オンになるきっかけは、会社での

大掃除だったのではないだろうか。そこで見つけた論文が彼の遺伝子

をオンにしたかもしれない。それは吉野さんだけではなく、その

論文を書いたアメリカの研究者をもノーベル賞の同時受賞へと道を

作ったのだからすばらしい。 ノーベル賞などという極端なもので

なくとも、庶民生活のなかでも遺伝子をオンにできた人は、何事かを

成し遂げることができる一流大学を卒業したからだけでは遺伝子は

オンにはならない。前髪だけだけしかない「神様」がやってきた時に

神様だと気がつく人はオンになれる人。禿げたオジンだと思って

見た人にはチャンスはいくら来ていても、気がつかないものなのだ。

グランドウに金が落ちていると言ったのは南海ホークスの鶴岡監督

だった。落ちている金に気がつかない選手はいくら時間が経っても

一流選手にはなれない。オンになれる人となれない人の違いは

目線の違いだろうと・・私は思っている。話を聞いている中に金言

が入っていることにも気がつかない人は遺伝子をオンにはできない。

日常的に、自分を研ぎ澄ましていなければ見えない、聴こえない。

吉野さんは、淡々とそういう日常を積み重ねて、多くの遺伝子を

オンにしていったのではないだろうか??と考えてみた。