中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

皇太子さま・10歳の頃の自制心に驚く

 来月1日に新天皇即位を控える皇太子さま(59)がほぼ半世紀前、大阪万博
ソ連館を訪れた際に通訳を務めたロシア人男性が当時を振り返って語った内容が
素晴らしい。
 皇太子さまがソ連館を見学されたのは1970年4月。3階建ての館内を1時間
かけて回られた。
  館内には人類初の有人宇宙飛行に成功したユーリー・ガガーリンに関する展示
物やロケットの模型などが飾られていた。
皇太子さまは、こうした宇宙関連の展示を目にしたときには「関心を示していた」という。
 より興味をひかれた様子だったのが、作曲家ピョートル・チャイコフスキーが愛用した
グランドピアノの前に立ったときだ。来館した子どもたちがピアノを乱暴に触ることが
あったため、ソ連館では「お手を触れないでください」との張り紙をしていた。
 皇太子さまのお付きの女性が「(皇太子さまは)ピアノを習っています」とプラテさんに
話しかけ、暗に「特別な配慮」を求めてきた。
他の来館客を入れていなかったこともあり、プラテさんはピアノのカバーを開けて
「どうぞチャイコフスキーのピアノを弾いてみてください」と皇太子さまに促した。
 だが、皇太子さまの反応は予想に反するものだった。
「ここには『お手を触れないでください』と書いてあります。どうして私が触れられるの
でしょうか」と、仰ったそうだ。
プラテさんは、10歳の少年がこう語り、ほほ笑んでいた光景が忘れられないという。
   皇太子と言う立場で、特別扱いに慣れていただろうに、 しっかりとした自制心が
お側にいた方々にも伝わったそうだ。