この項目を途中からお読みになった方は、誤解を避けるため、
ぜひ(1)からお読みください。
医師による「誤診」を証明することは、なかなか難しいのです。
命にかかわらなかった誤診の場合は、患者は特に気に掛けないでしょう。
その誤診が命取りになった場合にのみ、患者と医療側の対立が起こります。
その場合は裁判になることも稀ではありませんが、医療問題を争う場合、
まず弁護士を見つけることが至難になります。
医療問題を得意とする弁護士は日本全体で多くはないのです。
その上、医療側は、治療にあたって必ず患者側から書類に同意のサインを
とっておます。
医療を進めていく場合には、必ずガイドラインに沿った医療となっているのは、
万一、裁判沙汰になってもガイドラインに沿ったものならば問題視されないからです。
ですから、裁判に持って行けても勝てる確率は、とても低くなります。
巷で、いろんな方がたが「誤診」を話題にしているのを聞きます。
でも、多くの場合は、何が誤診なのかも知らない人々によって話が大きく
なっているケースが多いのではないでしょうか。
誤診を避けるためには、患者側により高い医学知識が求められます。
患者側が、医療者を絶対的に信じているのであれば、そこには「誤診」は
ありません・・というか、相手が医師とはいえ、命を他人に預けておいて、あとで
いろいろ文句を言ってみても仕方がありません。
でも、世間でよく言われている「誤診」は、委ね過ぎて、あとで文句をいうタイプ
に聞こえてくる、と言えば、皆さんからおしかりを受けるでしょうか。
医者を信頼して何が悪い、という声が聞こえてきそうですが、まあ、ゆっくり
考えましょう。