中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

がん誤診・見落とし問題への備えを

 先日から何度か書いていますが・・医療機関による(がん見過ごし)問題です。
長い文章は読んでいただけないのではと・・いつも省略して書いてしまっていて、
要点をご理解いただけたどうかと心配していますので、今日は少し長くなりますが、
お読みくだされば・・と願っています。
 日本がん楽会はこれまで「正しいがん知識の啓発」を一番の目的として活動
してまいりました。  その理由は「正しいがん知識」をご存じない人たちが多すぎる
からでもあります。 どういうわけか・・「がん」というのは、間違ったがん知識が蔓延
していて、そういう間違った(がん知識)が意外なほどに蔓延しているのです。
 たとえば・・「がん」知識をもっと知ろうと思えば(国立がん研究センターのがん情報
サービス)とか(日本対がん協会)へアクセスして検索すれば正しいがん知識にたどり
着けます。 
 でも、正しいがん知識を身につけようと思えば、ネットサーフインでは戸惑いが増える
ばかりになってしまうでしょう。 その結果として、わけのわからない情報を、わけが
分からないままに受け入れてしまっている人が多いように思えるのです。
 日本がん楽会では「がんの基礎知識」を1回3時間で毎月の勉強会をしていましたが、
今は私が高齢になってしまったので勉強会はしておりませんが、分子生物学から学び
直して「がんとは何か?」を基本的に知ることから講義をしてきたものです。
 「がんとはなにか?」を知っていないと、がん医療の選択の場合にも迷いがでてしまい
ます。 みなさんもご存じの有名人が医療の選択を間違えて亡くなって行かれたのも
「無知だったから」と言わざるをえません。 彼女の場合は、有名であるがゆえに、多くの
情報が殺到したことでしょう。 そして、選択をして・・間違えた結果と言えます。
 さて、がんの検診を受けた場合、「がん検診」なら連絡があるでしょうが、体調が悪くて
病院へ行って、医師がX線検査やCT検査をしてみましょう・・と言って検査を受けたが、
帰宅後・・体調がよくなったので・・その後に病院へ行っていない・・と言うケースもあり
ます。 こういう場合、万一・・がんであっても・・病院から連絡が来ない・・と思っておいて
ください。  病院は、あなたが来院して結果を訊きに来るものだと思い込んでいますから。
 X線やCTやMRI検査を受けた場合は、それらの画像の診断は放射線科の医師が行い
ます。 主治医が行うのではありません。 ですから、放射線科の医師(技師ではなく)と、
主治医との連絡が密でない場合に、(連絡ミス)が起こってしまい、主治医があなたの
検査結果を「心配いりません、検査結果に異常はありません」と告げる間違いを起こして
しまう可能性があるのです。 それが、最近問題になっている(がんの誤診、見落とし問題)
なのです。 医師は間違えないもの・・と決めつけてはいけません。 医師も人間ですから
間違いを起こすのです。 医療のすべてを医師任せにすることは、あなたの命を預けて
しまうことと同じです。 医師を信頼することと、命を預けることとは別のことなのです。
 時間を惜しまず、「がんとは何か」を根本的に学ぶ姿勢が、あなたを救うことになるのです。
医師と患者は対等な関係で会って、決して上下関係ではありません。 対等と言う言葉を
誤解して医師に暴言を吐く患者が多くなっているのも事実です。 どこまでも対等に医師と
付き合うだけの知識を持つように心がけましょう。