妻が作ってくれる煮魚では、子持ちカレイと豆腐と太ネギで
作ってくれるものが美味い。
私は、魚を食べるのが好きだから、私の食べ残しは猫も食べない
だろうと思うほどに、きれいに平らげる。
骨までしゃぶって味わう。
身は、1ミリほども残らない。
鯛の粗煮が煮魚では一番うまい。
鯛なら養殖ものでも文句は言わない。
骨の周囲についているゼラチン質がなんともうまい。
妻は、そのような食べ方をする私をじっと見ている。たぶん浅ましいと
思っているに違いないが、このような食べ方をするのは父譲りだと
おもう。父の場合は、もっとひどかった。
身を食べつくした後の骨にお茶をかけて、出汁までしゃぶっていたものだ。
妻はというと、宮司の父のもとには毎日のように鯛が届けられ、鯛は見るのも
いやというほど食べてきたそうだ。
鯛など成人するまでは食べた記憶がない私との違いでもある。
やっぱり魚は骨まで愛して食べるほどの方がいいと思うのだが、どうかな?
「骨まで愛して」は今回でおしまい。