を、ご覧になっていますか。
私は勝手に司馬さんの弟子だと思って長い間暮らしてきました。
多分、同じような思いを持っている人が多いのではと考えています。
私が「教育の原点を求めて」を出版したときに贈呈させていただき
ましたが、その際にも司馬さんから丁寧な葉書をいただいたことが
ございます。
司馬さんの本は、多分すべて読んでいるつもりです。
小説、随筆、対談、紀行文など幅ひろい著作を残されましたが、
「この国のかたち」を読んでからは、勝手に弟子になろう・・と思ったものです。
「この国のかたち」は、月刊文藝春秋の巻頭分として長い間連載されました。
司馬さんは、この連載を書く際、昔からの村や町に、町長、助役、駅長、
郵便局長などと言う有志がいましたが、そういうレベルの人たちを読者
ターゲットとして書いたようです。
ですから、「この国のかたち」は、威儀を正して読まないと理解が難しい。
とてもとても、文章を削りに削って書かれています。短い文章の中に
いっぱいのものを包含しているような文章なのだ。
それが、NHKスペシャルと言う形で、映像を通して多くの人たちに語られて
いることはとても素晴らしい。
第2集まで放送されました。第3集があるのかどうかも知りませんが、ぜひ
多くの方たちに観ていただきたい番組だ。
日本と言う国のかたちがどのように作りだされたか、どのように踏み間違えた
のかを考えさせらる。
亡くなって20年も経つのに、司馬さんの言葉は今も生き続けているように
思うのだ。
改めて書棚においてある「この国のかたち」を読み返したいと思っている。