中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

病院内(眼科)で見たこと聞いたこと

 昨日手術後検診のために病院へ行った。
手術後8日目での検査である。
 午後3時の受けだが、5時を過ぎても呼ばれない。
いつもは患者が50人あまりいる待合室に、4名しか残っていない。
みんな「時間がかかりますね、遅いですね」と不満を漏らし始めた。
そういう会話から一人の患者が大きな声で自分の病状について
語り始めた。彼は80歳だそうで、58歳の時に緑内障のために
この病院に通い初めて20年が経つという。2度の角膜移植など
の手術も受けたようだが、今ではほとんど見えない(20%程度みえる)
と言うことだった。歩道の真ん中を歩かないといろんなものにぶつかる
のだと。妻を亡くし、日々の生活もままならないと嘆いていた。
 隣にいた84歳だという女性が「私も緑内障なんです。2時間かけて
この病院に来ています。」と答えたのが始まりで、二人の会話が
始まった。しばらく経って、80歳男性と背中合わせに座っていた患者が
「お二人より私の方が症状が重いですよ、私の場合は45歳で片目が
見えなくなり、今では両眼とも見えません」と会話に入ってきて、
これまでの経過などを話し始めた。
 私の白内障などは病気のうちに入らない。そんな印象を受ける
3人の会話だった。それぞれ壮絶な人生を生きているという感じだった。
それでも、会話の雰囲気は明るいのが救いだった。
 最後に私も会話に加わって3人に質問してみた。緑内障以外に
どこか悪いところがおありですか?・・と。
80歳男性は「前立腺肥大で一日に20回から30回もトイレに行くのが
辛いが他には悪いところがない」と。
84歳女性は、今でも編み物をしてしています。今着ているセーターも
今年編んだものですよ、目のほかは丈夫です」と。
70歳男性(京都から来られていた)は、見るからにお元気そうで、
「目が見えないので、こうして付き添いが要るのですが、、元気ですよ」と。
 そういえばクーラーの効いた待合室で3時間も待たされているのに
上着を着ているのは私だけ。
 長生きしているといろんな病状に遭遇する。だれもがそういう中で
明るく生きていることが何よりではないかと思った。
 私の術後経過は順調である。右目だけが世界が明るくなった。
左目との違和感はあるが、術前に比べて大幅に楽になった。
医学の進歩はすごいものだ。耳鼻科の領域でも、このように医学が
進む日が来るように願っている。