かなり以前からがん患者から混合診療を認めてほしいという強い訴えが
あったから、政府がそれを承認する形となったかに見えるが、ちょっと待った
そうではないからだ。
この話には裏があるというよりは奥深い問題が隠されている。
患者の側にとって良いことだと喜んでいてはいけないのではないかと思う。
先日患者が集まる集いで「混合診療」を知っているかと尋ねたところほとんどの
知らなかった。知らないはずで混合診療の仕組みがと手も複雑になっている。
一度にはかけない文書量になるとおもうので、2度にわたって書こうと思う。
TPPとも関係のある問題だからであるし、あなたの健康保険に大きく関係する
問題でもあるからだ。
今日は、混合診療のイロハだけ書いておこう。
まず、大きな病を得たとする。手術を受け、術後のケアを受ける。それらは
保険でカバーされることになっているので、3割とか1割とか年齢によって
定められた費用だけを負担する。
このようなケースの場合に、保険適用ではないが、とても優れた薬があるので
使ってみませんかと医師から言われると、命が助かるなら使ってみようという
気持ちにもなるだろう。
しかし、もしこの薬を使った場合には、手術費用も入院費用もすべてが保険外
となり、何百万円の支払いをすることになってしまうのだ。