中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

総選挙を控えて考えること

4年ぶりの総選挙が近づいてきた。
衆議院議員の任期が4年間なので、4年目と言うことには違和感はないが、
その間に4人も首相の首が変わったというのは異例のことであり、だらしないこと
この上ない。
思い返せば、郵政民営化選挙と銘打って解散・選挙をやった元小泉首相の計算勝ちで
あった。
それにしても、自民党に300議席も渡してしまった国民の馬鹿さ加減を、当時オースト
ラリアから歯がゆく見ていたものだった。
郵政民営化など、とるに足らない政策であり、もっと大切なものが多かったのに、小泉
さんの演出にまんまとはめられた国民性が恐ろしい。

日本と言う国は、これまで何度も同じようなパターンで国益を損じてきたものだ。
あの戦争だって、国民がもっとしっかりしていれば別の展開になっていたはずである。
軍部が悪いと言う前に、国民自身の責任をもっと考えるべきだと思う。
その国民をミスリード(間違った導き方・・とでもいおうか)しているのは、いつの場合も
マスコミである。
マスコミと言っても昔は新聞だけだった。今は、新聞、テレビ、雑誌とマスコミの
影響は大きい。

日本の場合、どの新聞も大きな違いはない。
産経がやや右よりとか朝日がやや左よりなどと言われるが、肝心かなめの『材料』に変わりが
何のだから料理の仕方の違いだけである。
政治、経済、事件・・などなど日本独特の「記者クラブ」が各省庁、都道府県庁、市役所、
警察署、証券取引所などに置かれていて、記者たちに配布されたり記者会見などの内容を垂れ流して
いるだけなのが、日本の新聞である。

外国からの報道となるともっとひどい。
アメリカのUP、AP、英国のロイター通信、ロシアのイタルタス、中国の新華社通信、
フランスのAFPなどの配信会社から送られてくる記事を、そのまま垂れ流しているのが
実情である。
日本の新聞記事を読み比べると、全く同じだということが分かるはずである。

このように、国内、外国の報道がほとんど自前の取材なしで、コピー記事と言われても
仕方のないほどである。
世論調査などは、独自で行っているが、世論調査は政治問題に限らず、質問の設定の
仕方でどうにでも数字が操れるようになっているものであり、信頼度は低い。
しかし、その世論調査に全身巻き込まれてしまっているのが国民である。

ブランド商品大好き人間の多い日本では、ブランド商品が良いから買っていると
いうのではなく、ブランド商品なら安心だ、恥ずかしくないだろうと言う程度の
人が多い。
フランス国民のように、3代前の曾祖母からの服を上手に着こなすなどという
センスはなく、ブランド物に身を任せる安心感を買っているにすぎない。
この傾向は、選挙の場合も同じだ。
世論調査に乗っかるか、何度候補者の顔を見たからとか、ハンサムだとか、感じが
良かったからだとか、およそ自分の主義を持たない、理想も持たない、50年先、
100年先の日本国のことなど一度も考えたこともない人が投票し、雪崩現象を
起こして政権に権力を与えてしまう。
その典型的な現象が、この前の総選挙であり、小泉内閣に300議席も与えてしまったのだ。

その結果はどうなったか。
もう数え切れないほどの失政であり、そのしわ寄せが、安倍内閣をつぶし、福田内閣
持ちこたえられず、麻生内閣に至って大きな下落現象を起こした。
国民の大きな格差を起こしたつけは大きい。私は、戦争になぞらえれば小泉さんは
A級戦犯だと思っている。
次の選挙はどうなるのか。
国民が、もっと賢くならなければ、日本と言う資源のない国は落ちこぼされてしまう。
技術があるから・・などと言っている人は、世界のすう勢を知らない人だ。
どんなに技術が高くても、世界標準を勝手に作って、日本商品を締め出そうと世界は
動いている。
技術力だけではなく、政治力がなくては技術力も生かせないのだという現実を、国民は
もっと知るべきだろう。