中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

タンパク質を考える(27)大腸菌は偉い

 腸の中には「大腸菌」が住んでいます。大腸菌は外からやってきて

人の腸に入り込んで住んでいるのです。

 赤ちゃんが胎内にいるときは、赤ちゃんの腸の中には大腸菌はまだいない

のです。 お母さんのおっぱいを吸うと、おっぱいもきれいじゃないし、母乳を

吸うときに空気も一緒に吸うから大腸菌が入って来るんだそうです。

 大腸菌は外から人の体内に入ってきて住んでいるのですが、その数は半端じゃ

なく、腸内細菌にも細胞がありますが、人の細胞(60兆~43兆)の数倍もの

細胞があるんです。たぶん120兆ぐらい。 

 体内にいる細菌には、分からないものがいっぱいあるんですね。何しろ体外に

出ると死んでしまうので乳酸菌ぐらいしか分からない。

 うんちには、半分以上が腸内細菌の死骸、自分の消化管細胞の死骸で食べかすは

三分の一程度なんですね。

 でも、大腸菌というものは、いろんなものを解毒してくれるなど、先にフイルターを

かけてくれているんです。100兆個もの大腸菌が消化管の隅々まで張り付いていて、

私たちの身体を守ってくれている。

 外敵と戦ってくれて私たちを守るんです。 ところが、わたしたちが病気をして

病院などに行くと「抗生物質」が処方されますね。 抗生物質を飲むと腸内細菌が

やられてしまいますので、便秘になったりしますよね、抗生物質を飲み終わって

数日すると、腸内細菌も戻って来るそうですから、とても不思議なメカニズムですね。

 とくに大腸菌には特殊なものがあることが分かってきております。DNAというのというのは、紐のようなものだと何度も書きましたが、その紐のようなものには4つの

塩基が並んでいるということも書きましたね。 その紐の一部分を切り取って編集

出来れば、どうなるのかということを世界の科学者が血眼になって研究しています。

 ところが、鋏でちょんちょんと切れるわけではないのです。 世界には凄い研究者

がいるものですね、大腸菌が「鋏」と「糊付け」(切ったり貼り付けたり)する、

ものを大腸菌が持っていることを発見したのです。

 「制限酵素」という名前の酵素で、DNAのある特定の場所を切り取ることが出来る。

切るだけではなく、つなぐために張り付けることも出来る。大腸菌は、このような

酵素を何種類も持っていることが分かって、研究が一挙に進んでいます。

 凄すぎる話で、とても理解はできないですが、大腸菌は私たち人間を大いに守って

くれているということが分かりましたよね。

 

 

のというのは