中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

タンパク質を考える(6)

 たんぱく質のことが分かってきて、面白くなってくるとむつかしくなる。

まずは、私たちの身体の中で最もたくさんあるコラーゲンについて考えてみよう。

 コラーゲンは、1000個以上のアミノ酸からなる3本の紐が、らせん状に絡み合った構造をしているのです。

 じつは、わたしが持っていたはずの「細胞写真集」があれば、たまには写真を撮って掲載できるのにな~とおもっていますが、いくら探しても見つかりません。 人体の細胞写真って、すごいですよ。本屋さんで探してみて下さい。

 3本のらせん状のものが束となって細長いコラーゲン線維を作ります。コラーゲンに加えて数種類のタンパク質が集まって細胞外マトリクスとよばれる細胞外環境を作り、

結合組織をつくる。 ある種のものは基底膜という特別な膜構造を作るために働く。

 血管は、血管内皮細胞という上皮細胞が管構造を作りますが、血管内皮細胞の外側

を覆っているのが基底膜なのです。 これで守られていないと、血管はたやすく破れて

しまうのです。 基底膜というものの大切さを理解しておきましょう。

 形を整えるという意味では、線維は細胞の内側にも必要で、その役割をするのは

細胞骨格と呼ばれるものです。 細胞骨格の主成分はアクチンです。 細胞外マトリクスや、細胞骨格など細胞の組織の形を支える働きをもつタンパク質を構造タンパク質

と言います。

 「酵素」という言葉はご存じでしょうが、酵素もタンパク質で、生体内では単純な分子から複雑な分子を合成したり、複雑な分子を単純に分解してエネルギーをえたり、

体内では常に物質の変換が行われています。 これを「代謝」といいますが、 酵素は触媒として働いているのです。