中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

タンパク質を考える(5)

 だんだん難しくなってくるので、息抜き的なことも書いてみよう。

タンパク質とか細胞とかがあるのはヒトだけなのでしょうか?

ご存じのようにあらゆる動物も細胞を持っていますし、タンパク質を

持っています。

 それなのに、これまでの長い進化の歴史の中で、それぞれちがった

個体を持つようになっています。 生物学の中に「発生」とか「再生」

とかがあって、それを専門に研究している人たちもいます。

 プラナリアをご存じでしょうか。 二つに切ったらそれぞれ別のものに

なってきます。 身近な所ではミミズがいます。 半分に切ったら二匹の

ミミズに再生してきます。

 ヒトの指が切れても再生できない。なんでプラナリアはできるんやという

研究がずっと行われています。

 話は変わりますが、基本的には動植物は死なないですよね。 命が死んでも

子孫が生きている。 木が枯れても、新しい芽が出てきている。 基本的には

みんな生き続けているのです。

 個体の問題じゃない、永遠につながって生きている。

 さて面白い話です。「海綿」をご存じでしょう。最近は見られなくなりまし

たが、小さな容器の中に入れておいて水をすこしいれて、指先を濡らすために

使っていましたよね。

 海綿を搾ったら細胞がつぶれでしょうか? 実はですね、細胞がつぶれるより

先に生きたままバラバラなって落ちてきてしまいます。 それを集めて水にいれ

ると、海綿同士がくっついて元の海綿に戻る。 とても不思議な話ですよね。

 ヒトの細胞はそんなわけにはまいりません。 血液が途絶えたとたんに死滅

しますから。

 今度は数学好きな人への質問です。 何度も書きましたが、タンパク質をつくる

ためには20種類のアミノ酸が必要になります。 細胞核から出てきたDNAの指示

に従って一列にタンパク質をつくるのですが、いったいどれくらいの数のタンパク質

が出来るでしょうか。 多くのタンパク質は、100個から500個のアミノ酸

使って作られます。10個程度のアミノ酸を使って作られるものはペプチドと言われ

ます。 コラーゲンなどは1000個以上のアミノ酸がつながってできております。

 体内で作られる細胞の数なんて数えきれないほどのものなのです。