一昨年頃だったか、(歳は取りたくないもんじゃ)を連載したことがありました。
今となっては、あの頃何を書いたのかも忘れていますが、現在の目線も含めて続編的なものを書こうと思います。
誰もが老いるときが必ずやって来ます。それから逃げることはできません。自然の摂理なのですから。
歳は取りたくないもんじゃというセリフは祖父が言っていたものです。
私はまだ小学生の頃だったか、祖父が独り言で、
よく呟いていました。
当時の祖父は60歳を越えた頃だと思います。
その独り言を耳にするたびに、そうだろうな程度のことは思ったかもしれませんが、祖父の心情など一切読み取れていませんでした。
当時の祖父は、毎日の農作業の中で自分の衰えを痛感していたのでしょう。
自分自身が、昨日までできていたことが出来なくなった事実の前に、遠い昔の祖父の呟きを思い出したのでした。こういうことだったのか。
こういう事が、何度も連続して起こっていたのだったのだなと思い至った次第です。
理屈では分かったつもりでも、自分の身に起こるまでは実感は伴わないものです。
私が、祖父の独り言を、はっと思い出したのは70歳を過ぎてからでしたが、それ以降は日毎に(歳は取りたくないもんじゃ)と呟くようになってしまいました。
(ごめんなさい、改題しました)