中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

空気感染と飛沫感染の違いを知りましょう

  ニュースで「MERSマーズ」という言葉を聞いたことがあると思います。

MERS とは中東呼吸器症候群(Middle East Respiratory Syndrome)の事で、

2012 年に初めて確認された感染症です。原因はMERS コロナウイルスという

ウイルスです。どのように感染するかと言いますと、主に、咳やくしゃみなどに

よる飛沫感染又は接触感染であると考えられています。その為、この感染の

拡大を食い止めるために、感染者だけでなく感染者と接触のあった人を隔離

する等の対策をとります。 ここで「飛沫感染」という言葉が出てきましたが、

飛沫感染とはどのような感染なのでしょうか?

 咳やくしゃみをすると、口から細かい水滴が飛び散りますよね。この細かい

水滴を飛沫と言います。 この飛沫に病気の原因となる細菌やウイルスが

含まれていた場合、これを吸い込むことで感染するのが飛沫感染です。

例えば、インフルエンザは、この飛沫で感染します。一方、これとよく似た

感染経路に「空気感染」という言葉があります。空気感染と飛沫感染はどう

違うのでしょうか?

 空気感染は別の言い方で飛沫核感染といいます。飛沫核とは、飛沫の

水分が蒸発した小さな粒子のことで、これを吸いこむことで感染するのが

飛沫核感染、つまり空気感染ということになります。飛沫は水分を含んで

いるためそれなりの重さがあり、体内から放出された後、すぐに地面に落ちて

しまいますが、飛沫核は水分が無いぶん軽いため、長い時間たっても空気中

に浮遊し、しかも遠くまで飛んでいくことができます。従って、患者から十分な

距離をとっていても感染してしまうのです。例えば、結核や麻しん(はしか)、

水痘(水ぼうそう)は空気感染することが知られています。

  飛沫感染を防ぐ方法の一つとして、マスクの着用が挙げられます。一方、

空気感染の予防法は、飛沫核の拡散を防止することが重要となります。

そのため、室内環境を減圧したり、高機能のフィルターを用いて空気を清浄化

するなど、より高度な対応が必要となります。このように、様々な感染に対する

予防法としてマスクの着用だけでは不十分ですので、日常から手洗いやうがい

などもしっかりすることが大切です。

 「新型コロナウイルス」は、これまで飛沫感染だと言われてきました。しかし、

多くの感染例から、学者たちは「空気感染」ではないかと提案し続けてきたの

でした。 飛沫感染だけでは説明できないからです。 「新型」は無症状者や

感染後まもなく、人にうつす能力を獲得するなど、これまでの感染症ウイルス

とは全く違ったものだという認識に変わっています。 

新型には、まだまだ分からないことが多すぎる。感染しても免疫が獲得できる

とは限らない・・・というのも不思議です。 抗体ができた人でも何か月後には

抗体が失われる可能性についても・・・まだ分かっていません。 それゆえに

ワクチンも疑問視されるのです。