東京都とか大阪市などの大都会では、公表されている数字の何倍かの
患者がすでにいると思われる。 検査をうけたいと希望している人が、
区役所などの相談室に電話をしてくる人が多いが、実際に検査を受けられる
人は少ない。 検査機器の問題よりも、敢えて検査数を少なくするしかない
事情がある。
東京都が一日66人などと言うのは、検査数が抑えられている証拠のようなものだ。
感染が判明しても病床と医療者と医療設備が不足しているから入院させる場所
がない。多摩医療センターなどの遠距離まで運んでいるのが現状だからだ。
今後は、東京五輪のために用意されていた宿泊設備に、医療者と医療器具などを
準備、配置していくことになるのだろうが、まだ時間がかかるだろう。
医療者への感染も増えていると考えられる。 医療者は、別の方法で感染して
いるかどうかの簡易チェックをしている人もいるようだ。中国製でクラボウが輸入
している「抗体キット」(2500円)を買えば血液1滴で、igG抗体とIgM抗体を15分で
測定できるらしい。医療者たちは「戦場」で戦っている戦士なのだ。命がけで患者の
ために戦っている。 外出自粛要請は、正直な言い方をすれば「備えがないのです。
だから、これ以上の感染者が増えれば困るのです。見殺しすることになるかもしれ
ません。感染者を増やさないために、どうかみなさん協力してください」ということ
なのだと思っている。