中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

抗エイズ薬「新型」治療に効果があったとされるも、中国は否定的

 新型コロナウイルスにはまだ特効薬がないことから「当初は対症療法を

しながら人が本来持つ免疫力で戦ってもらうというスタンスだった」と話し、

せきを止める薬や解熱剤、さらに二次感染を防ぐ抗生剤を投与した。

しかし男性の病状は次第に悪化し、人工呼吸器が必要になるおそれも

あったことから、入院から7日目の先月28日に、国内外で症状が改善した

報告があるエイズの発症を抑える抗ウイルス薬「カレトラ」を投与することを

決めました。 柿木医師は「投与した経験がある医師に相談したところ、

『効果は証明されていないがやってみる価値はある』という話になった。

副作用も軽度の肝障害や軽度の下痢だと確認し、病状が悪化している

ケースなので投与した」と話しています。

投与のあと病状は改善し、翌日には体温が平熱に戻ってせきも出にくくなり、

男性の日記にも「劇的に改善に向かった」とつづられています。

男性は順調に回復し、入院から19日目の今月11日に退院しました。

  以上は、北海道にある旭川医科大学病院の古川博之病院長と、

市立旭川病院の柿木康孝医師は、先月22日に感染が確認された

旭川市の70代の男性の診察と治療にあたった病院の医師で、男性の

承諾を得たうえで治療に使った薬や病状の変化など、改善して退院

するまでの詳しい治療の経緯を明らかにしたものです。

  こういう明るいニュースはうれしいのですが、では抗エイズ薬が

効くかというと、そうでもない研究もあり、複雑ですね。

 以下は中国の研究報告です。

新型コロナウイルスに感染した患者の治療薬としての効果が期待

できるとして、一部の国ですでに投与されている、エイズの発症を

抑える抗ウイルス薬について、中国の医師らの研究グループは

「目立った効果は確認できなかった」とする臨床試験の結果を発表

しました。 エイズの発症を抑える抗ウイルス薬の「ロピナビル」と

「リトナビル」を配合した薬は、新型コロナウイルスに感染した患者の

治療薬として効果がある可能性があるとされ、すでに中国やタイ、

それに日本国内で複数の患者に投与されています。
このうち、中国の医師らの研究グループが行った、この薬の臨床

試験の報告が18日付けのアメリカの医学雑誌「ニューイングランド

ジャーナル・オブ・メディシン」に発表されました。
それによりますと、臨床試験では、新型コロナウイルスに感染し一定の

症状がある患者199人のうち、およそ半数に抗ウイルス薬を投与し、

どのような経過をたどるか、薬を投与しない患者と比較しました。
その結果、試験開始から28日後の患者の致死率を比較したところ、

抗ウイルス薬を投与されたグループではおよそ19.2%だったのに対し、

投与されなかったグループでは25%と、薬を投与されたグループが

致死率で下回り、集中治療室に滞在した期間も短かったという結果が

出たということです。 しかし、症状が改善する経過には大きな違いが

見られなかったということで、研究グループは「今回の試験では、抗ウイ

ルス薬の効果を確認できなかった」と結論づけています。
一方、研究グループでは、今後、症状の程度ごとに比較するなど、さらに

試験を行って慎重に検証すべきだとしています。