3日前の4月21日に新型コロナ治療薬をスーパーコンピュータで調査 という
タイトルで書きましたが、その時に紹介した薬がアメリカで効果があると評価を
受けています。 とてもうれしいニュースです。なぜならば、この薬は大村博士
の研究によるものだからです。
新型コロナウイルス感染症の治療薬を巡り、抗寄生虫薬の「イベルメクチン」に
死亡率を下げる効果があるとする報告を、米国のチームがまとめた。
イベルメクチンを使った患者の死亡率は、使わなかった患者と比べて約6分の1に
まで抑えられたという。
イベルメクチンは、2015年にノーベル医学生理学賞を受賞した、大村智・北里大
特別栄誉教授が発見した細菌が生成する物質を基に作られている。
寄生虫によって失明するオンコセルカ症や、皮膚が硬くなるリンパ系フィラリア症
などに使われてきた。豪州のチームは、新型コロナウイルスを減少させる効果を
細胞実験で確認したと報告。1回の投与で、1~2日以内に、ウイルスの増殖を
抑制できたという。
米国のチームは20年1~3月に新型コロナウイルスに感染し、治療を受けた人の
データを収集。アジアと欧州、北米にある169医療機関からイベルメクチンを使った
704例と、使わなかった704例とを比べ、統計分析した。
その結果、人工呼吸器を必要とした患者のうち、イベルメクチンを使わなかった
患者は死亡率が21・3%だったのに対し、使った患者は7・3%と約3分の1にとどまった。
患者全体では、イベルメクチンを使用した時の死亡率が1・4%で、不使用だった時
(8・5%)と比べて約6分の1に抑えられた。
チームは「入院日数を減らす効果もある。さらに研究が必要だが、治療方法の
一つとして検討する材料にはなる」としている。