長尾和宏医師は、これまでに数多くの本を出版されてきた。
あまりに多すぎるので、数年まえに「出し過ぎでは」などと、
要らぬことを言ってしまった。
今回は医療本ではなく小説・「安楽死特区」を上梓されたので
驚いている。しかも・・アマゾン文芸部門第一位なのだ。この
まま突っ走っていく勢いだそうだ。先日は映画もできた。
先生の最初の頃に出された本の中に私が出てきているし、私の
名前を検索すると長尾先生が書かれたものがいくつか現れる。
長尾先生がこれまでの医療本に書かれてきたことは、現在の
医療界への不満であり警告であり、患者たちの不勉強さへの
忠告だと、私は受け止めている。 長尾先生が超多忙な中で
書かれたこれらの著作から、読者は何を感じることが出来る
だろうか。断片的にではなく、先生が伝えたかったことを、
読者が受け止められるだろうか? そこには読解力も求め
られるだろう。 一番読んでほしいのは医療側のひとたち
なのだが、その人たちは拒否感があって理解が進まないの
ではと案じている。 どんどん売れて、文藝部門を圧倒し
て欲しいものだ。 そこに、あらたに「安楽死」について
語り合うことが出来る人たちが増えることになる。
いままさに、死に近づきつつある私にとっては「主題」
ともいえる。