中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

児童福祉司という資格保持者と子供たち親たち

 各地の「児童相談所」には児童福祉司が配置されている。

日本全国で、今年の4月1日で3635名いる。

 児童福祉司の資格を得るためには、大学で心理学や教育学

などの学科を卒業して1年以上の実務を経験する。児童相談所

では、子どもや保護者からの相談対応や支援・指導・親子関係

の調整などに携わる専門職だということになっている。

 最近、児童福祉司を辞めたいとか精神負担の重さで悩む人が

多いと先日報道された。そこで考えたい。ここで書いたような

学歴と経験でこなせる仕事だろうかと言うことだ。

いろんな疑問が出てくる。心理学や教育学を学んだといっても、

それらは役立つ勉強だったのだろうか? 心理学を何年間学んだ

のだろう? 西欧諸国ではカウンセラーになるためには、とても

厳しい勉強と試験が待ち受けている。そう簡単にカウンセラー

にはなれないし、カウンセラーにも格が付けられている。アメリ

では、医学部に入学するまでに、理工系の4年制大学を卒業して

いることが条件になっているように、専門職になるためには大きな

関門がある。

 日本は、就職してから「再教育」していくというシステムなので、

専門職といえども、専門職見習いという立場の人が多く配属されて

いる。結婚もしていないし、親になたこともない人が、こどもたちや、

親たちの、複雑な諸問題に対応できるわけがない。専門職とはとても

思えないような担当者もいるのが現状である。子供の相談にも対応

することになっているらしいが、子どもが一人で児相に出向いても、

ほとんど相手にもされないだろうし、子どもにとっては辛い結果が

待っている可能性が高い。児童たちの悩みを心理学を学んだ程度

で分かるはずがない。 心理学という学問の欠点をしっかり知って

いるような専門職の人がいいかもしれない。社会というものを深く

理解している専門職の人が望ましい。

 幼稚園が文科省の、保育所厚労省のというようになっているように、

児童相談所厚労省の管轄になっている。それが妥当かどうかも問題だ。