私たちは柿が大好きで、毎年60個以上は食べている。
パースに住んでいた時も買い求めていた。あちらでは
富有柿のことをフジュという。たぶんフユ柿の名前を
聞いた時にフジュと聞こえたのだろう。ベトナム人が
栽培している。なかなかうまい柿だった。ところが、
帰国して日本の柿を食べると、昔の味がしない。
最近の若者たちは、あのパリパリした柿が嫌いらしい。
種をとるのも面倒なのだろう。 そこで品種改良を加えた
のだと思うが、ずっと以前から・・子供のころから食べて
きた柿とは味が違う。 頼りないかんじがする。
田舎の家々には柿の木が植えられていて、田んぼへ行く
道中でも他家の柿の木から一個頂戴して食べたことは数々
ある。 田舎の高齢化が進み、空き家が増え、柿の実を
とらなくなり、山奥のドングリなど減ってきて、月の環熊
が柿を求めて里に下りてくるようになっていると聞く。
時は容赦なく進み、人々は老いて行き、柿さえ獲れなく
なってしまうらしい。竹の先を割りそこに木の枝を差し込んだ
道具で柿採りをしたものだ。古くからの柿の方がずっと美味し
かろうとおもうが・・岐阜県辺りまで出かける元気が私には
ない。