VWの不正は、分ればわかるほど悪質なのに驚く。
よくもこれほどの悪知恵が働いたものだ。
アメリカがこの不正に気付いたのが2013年だそうだが、
まさかと思って検証を重ねていたようだ。
しかも、まさかと思ったからだろうが、アメリカは検証結果を
VW社に数字を見せて確認したにも関わらず、それから1年半もの
あいだ、シラを切りとおしたのだから悪行にもほどがある。
誰が指示した不正かが今後問われるだろうが、「世紀の不正」
だと言えるだろう。
世間を騒がせたSTAP細胞とはわけが違う。
ドイツの景気にも陰りが出てきそうだ。2007年から2015年まで
の、この不正による「つけ」は、簡単には収まらない。
会社が、利益を追求するのが資本主義の本質でもある。
1000万台という世界一の座のために、何が何でもという意志が
働いたに違いない。
しかし、やってはいけないことがある。今回の不正は、顧客だけでは
なく、世界を相手に行った不正だと思えて腹立たしい。
温暖化問題を逆手に取って、窒素酸化物をまき散らした罪は大きい。