中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

ドイツVW社の不祥事なぜ起こったのか

 とても信じられないドイツVW社の不正だった。
 世界の自動車大手であるVWが、ディーゼルエンジン車に
 違法ソフトウエアを搭載して排ガス規制を不正に回避して
 いた問題は、今後のディーゼル車の将来と軽油ディーゼル油)
 産業にも影響が出るだろう。
 世界経済の景気減速に加え、トヨタ車などのガソリンエンジン
 の急速な進歩で、ディーゼル油は既に供給過剰に陥っている。
 ディーゼル油をめぐっては近年、大気汚染物質の排出が問題視され、
 かつて東京都はディーゼルトラックの都内乗り入れをさせない
 処置をした。
 しかし、ディーゼルエンジンの方が多く普及している欧州では
 最近のディーゼルエンジンのクリーンを大いに宣伝して、ガソリン車より
 優位にあると強調するコマーシャルを大々的に流してきたものだ。
 欧州では過去20年、二酸化炭素ガスの排出が少なくガソリンに
 比べて燃費の良いディーゼルエンジンを政府が推奨し、2014年まで
 には販売される乗用車の5割以上がディーゼル車になっていた。
 アメリカにおいても宣伝広告にVWは多額の投資を行い、今年中に
 トヨタを抜いて世界一の生産量になるはずだった。
 そういう矢先に、VWの不正が発覚した。 
 米環境保護局は180億ドルの罰金を科す可能性を示唆している。
 会長は今日責任を取って辞任したが、つい先日までとても厳しい会長
 争いが社内で行われており、今回の不祥事がバレたのも、その影響かも
 しれない。
 今回の不祥事で、一挙にディーゼル車は厳しい立場に追い込まれるだろう。
 マツダなどがその影響を受けなければよいのにと願う。