中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

お墓に刻まれた「家紋」について

 最近、お墓の見学に行ってみた。
墓を作ろうかどうしようかと、いまだに迷っている。
墓を作ってみても、だれも来てくれないかもしれない。子供が来てくれても
孫は来てくれないかもしれないし、そう思うと20年もすれば寂しいお墓になって
いるかもしれないと思うと、やはり自己満足でしかないようにも思う。
 ところでお墓を見に行って驚いたことがある。どの墓石にも「家紋」が刻まれている。
嘘だろう!!とおもうが、本当なのだ。
 どうして、どの墓石にも「家紋」があるのだろうか。
家紋の意味を取りちがえているのか、まったくの無知なのか不思議でならない。
 
 家紋というのは、平安時代に公家(くげ)から始まり、平安末期になって武家
使うようになった。言い換えれば自分の身分を誇示するために用いられたようだ。
 戦国期にもなると、敵味方が分かりやすいように家紋を表すようになった。
 江戸時代になり世の中が平穏になったころから、一般人(平民)も家紋を使い始め、
百姓、町人、役者、遊女まで家紋を使ったというから面白い。
 そういう意味では貴族しか家紋が許されないヨーロッパ各国と違っている。
  一般的な百姓・町人は苗字の公称ができなかったが、家紋を用いることは規制されて
いなかったため、家・一族の標識として機能していった
 多くの人たちが愛用した「五三の桐」紋は豊臣秀吉の吉例によってが下層庶民に
好まれたものだ。
 さて、墓の家紋についてである。これは多分、墓石屋さんの家紋デザイン帳を見て、
選んだのだろうと思われるものが刻まれている。
 こうなると、家紋もへったくそもない。単なるデザインというしかない。由緒ある家紋を
有する家系の人たちの嘆く姿が想像できるというものだ。