出てきそうだと希望を膨らませる人たちも多い。
ところがだ、恐ろしい現実が「わが故郷」に起こっていたのだ。
クマネズミが、想像を絶する規模で繁殖し、拡大し、ものすごい勢いで
家屋まで損壊していたのだ。
「これまでは、帰宅できる日を待ちわびていたが、ネズミにここまで家を
食い荒らされていては、もう帰宅する気持ちもなくなってしまった」と嘆く人々の
声が悲しい。
ネズミだけではない、イノシシが群をなして道路を闊歩している。農産物を
荒らしまわって、農家の生産意欲をなくさせている。
イノシシを捕獲しても、その肉には規定の数百倍もの放射能があり、売り物に
してはならないと定められている。
当然のようにサルも出没している。
すでに、人間の生むところではなくなりつつある現実がそこにはある。
熊ネズミの大集団、イノシシが群れをなしてはっぽする姿を見ると、これが
あの事故までは人里だったのかと疑うほどにひどい。
町や村に行ってみるとよい。
あの原発事故は、もう少しのところで関東全部を破滅させるところだった。
もし、そうなっていたら、関東は全部このようにネズミやイノシシやサルや鹿の
群れる場所に変わっていたのかと思うとぞっとする。