昔から伝えられる諺(ことわざ)というのは、どうしてこんなにすばらしいのか。
「喉(のど)もと過ぎれば熱さ忘れる」とは言い得て妙である
世界を驚かせた福島第1原発事故が起こって2年、早くも多くの人たちが
忘れ去っているようなのだ。
事故当時は、異常に恐れていた人たちまで、いまでは何事もなかったように
静かになっている。
事故当時から、事故についての対応などを的確に指摘してきたが、あまりに
不安を掻き立ててはとと、原発事故について書くことを控えてきたものだ。
事故当時から指摘してきた一つに、東電の対応の粗末さであった。
先日、第1原発にとって何よりも必要な電力が送れないという粗末な停電事故
があった。1日半もの間、冷却ができなかったのである。この停電が長引けば
どれほど恐ろしい事態になるかをしれば、「たかが停電事故」などと言ってはおれない。
そしてまた、停電事故の原因が、配電盤にネズミが入った」ことだったとは。
何ともお粗末ではないか。
そしてまた、先日も停電事故があった。その原因が振るっている。ネズミが
配電盤に入らないようにという工事をしていた際に、針金が触れて停電したという。
電気の専門家たちが工事をしているはずなのに、なんども粗末な事故を繰り返す
というのは、どうしても納得がいかない。
東京電力は、東大出身のエリート集団だといわれているが、学校で頭がよかった
という連中が、何事にも優れているというわけではないということを彼らは証明して
くれている。原子力発電というものは、理論だけではどうにもならない、とてつもなく
恐ろしい化けものだということを、もう一度認識してほしい。
を決めたようなものだが、恐ろしい方向に向かっていることを、もう一度反省してみよう。
原発問題は、今後ますます恐ろしい方向へと向かうことを明記しておきたい。