国会議員は、馬鹿が多いのか。
大津の中学生自殺問題などから、いじめについての議論が高まりこのような
法律まで出来てしまったと言うべきか。
はっきり言っておく、このような法案が成立したからと言って、いじめはなくならない。
このような法律を作って理解を示したように見せかけている国会議員たちには失望する。
国会議員たちは、法律を成立させることで、問題の本質から逃げただけなのだ。
教師がいじめを発見することが大事だと言われているが、このような法律が出来ると
教師はこれまで以上にいじめから目をそむけることだろう。
私は、おそらく最も難しいだろう生徒たちを集めた高校を作った。だれもが「そのような
生徒たちを集めて教育などできないだろう」と言っていた。しかし、卒業生たちの多くは
素晴らしい社会人となって活躍してくれている。
どこの学校にも「問題児」と言われる生徒がいるものだ。人間社会には、そのような
子供がいるのが当たり前なのだが、一度でも問題児と評価されると、その子供は
両親、社会、学校などの大人たちから疎外されてしまう。そして、ついには問題行動
を起こすに至る。
本当は問題児などはいないのだ。問題を持った子供がいると言うことと、問題児とを
混同して考えている大人たちが多すぎるのだ。
問題を持った子どもたちは、大人たちの温かい扱いで問題から脱却して立ち直れる。
わが国で、いや、世界中で最もおおく「問題を持った生徒」に携わってきた私には、
いじめ防止法案を成立させるより、ほかにやるべきことがあるだろうと怒りさえこみあげてくる。
どうすればいじめがなくなるのか、本当に理解している人たちが集まって対策を考える
べきだと思う。
国会議員にいじめの実態が分かろうはずはない。テレビで偉そうにいじめ問題を論じて
いる人たちも「なにも分かってないな」と思わせるような発言ばかりだ。
今度の法案成立で、学校はより難しい局面を迎えることになるだろうと予測しておく。
いじめを「見て見ぬふり」する教師がもっともっと増えるだろう。教師を目指す人も少なく
なるだろう。そして、適性のない教師が増えるだろう。
何が大事か、みんなで考えよう。法律なんかで「いじめ」はなくならない。