中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

六甲山とイノシシ、カラス、鹿、アライグマ

 先日、標高300メートルにある,わがマンションに現れるイノシシとアライグマに
ついて書いた。
 今日は関係者から、いろいろと詳しく聞く機会を得たが、聞いてみて驚くことが
多かったので書いてみたい。
 イノシシは、六甲山系には多く生存しているという。イノシシの肉で有名な篠山
よりも絶対頭数は六甲の方が多いらしい。
 危険を防止するために捕獲した頭数は、この一年で100頭を超えるらしい。
鹿の場合はもっと多くが捕獲されている。
 捕獲したイノシシで、最近で最も大きなものは200キロあったというからすごい。
その巨大イノシシは、なんと神戸灘区の海星病院のすぐ上あたりだというから
驚きだ。
 猪は鋭い牙を持っているのでとても危険だという。買い物袋を提げていた人が
指を噛み切られたこともある。
 鹿の場合は、人に危害が加えないが、農産物を荒らす。アライグマも同じで
農産物に大きな被害をもたらすし、人にも危害を加えるようだ。
 
 実は、このマンションに入居してから、近くの山のカラスの群れに辟易していた。
多分数百羽はいただろうと思う。鳴き声がとてもうるさく、我家の前の電線に
数十羽も止まる。もちろんゴミ出しにも影響する。季節によって違うが、交尾の
ころか産卵のころか知らないが、猛烈な鳴き声がして悩まされていた。
 その理由が今日分かって、唖然とした。なんと、その山でカラスとイノシシに
餌付けをしていた人がいたらしい。カラスが多かったのは、餌付けのために
集団で住むようになっていたからだという。 1年ぐらい前から急にいなくなっ
たので、家の建築が増えて、その音でどこかに移住したのかと思っていたが、
餌付けをする場所が変わったせいらしい。
 それにしてもカラスに餌付けをしていたとはびっくりだ。その餌付けには
理由があるらしい。
 「六甲山の自然を守る」ということらしい。それは大切なことだが、なにかが
間違っていないかと思う。第一、僅か100年前までの六甲山は、はげ山だった。
そのために、大洪水が何度も発生して、神戸市には大きな被害が続いていた
のだ。
 それを神戸市が、長い期間、根気強く植林することによって、現在のような
素晴らしい景観の山になった。植林の成果と言うものを際立って見せた大きな
例なのだが、ほとんどの神戸市民はしらないだろうし、若い人たちはもっと知ら
ないと思う。
 はげ山で、イノシシも住めない土地だったということを知っていれば、六甲
の自然を守るためにと、カラスとイノシシへの餌付けを正当化しないのでは
ないだろうか。
 もちろん、イノシシの本籍地みたいなところに人が住んでいるのだから、
共生を考えることは大事だと思うが、その線引きが難しい。
 いつの時代から・・なんて書いていると、竹島尖閣諸島と同じように思えて
きた。ややこしい、難しい問題である。だからと言って、カラスへの餌付けは
断じて許せない。