中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

「学校を作ってくださってありがとうございます」と。

「神戸暁星学園(高校)」を検索すれば、2チャンネルなどでひどい記事が出てくる。
そう思っている卒業生もいるのだと思う一方で残念でもある。
 なぜならば、私の著書「教育の原点をもとめて」の中にも詳しく書いたように、
またこのブログの「私流生き方」の中にも書いてきたように、卒業生には素晴らしい
人たちが多くいるからだ。
 阪神大震災の直撃を受けて、須磨校舎は焼失し、兵庫校舎は傾いたために、
2年後に廃校となってしまったが、開校以来1500名が巣立っていった。
 廃校や、私が海外に移住していたこともあり、卒業生たちと連絡が取れない状態
が続いていたが、昨年このブログにも触れたように第一期生のKU君が私を探し出して
くれ、約23年ぶりで再開することが出来た。夕食をともにしながら5時間ばかり
昔話に花が咲いた。誰もが立派な大人になっていた。もう42,3歳である。
 KU君が他の卒業生たちの消息を探しだし、先日(6月23日)KAくん、I君、S君と
KU君を含めての再会を果たした。KU君以外とは25年ぶりになる。
 ほとんど時を同じくして、4期生のN君からメールが届いた。偶然にインターネットで私を
見つけ出したということである。そのN君と昨日約24年ぶりに再会した。そして約8時間
余り話し合った。彼も38歳になる。
 嬉しいことに、だれもが「「神戸暁星学園(高校)」を創立してくださって有難うございました。
あの学校がなかったら、今の自分はありません」と言ってくれることだった。
 どんな言葉より嬉しい感謝の言葉に、体調を崩していて元気を失っていた私に、今一度
元気を与えてくれたのだった。
 人生は面白いと、私は思っている。そして彼らを見ていて思うことは、やはり人生は
面白いものなのだと改めて思ったことだ。中学卒業時に「落ちこぼれ」と言われた彼らが、
自分の力で這い上がり、今を掴み取っている。私が経験したように、彼らもこれから、まだまだ
苦労が待っていようが、彼らなら乗り切れるだろう。
 N君は「他の卒業生たちも探し出しますよ」と言ってくれた。これから多くの卒業生たちと
出会える機会があれば嬉しい。それぞれの年度の入学時に、全員の生徒と1時間の面接を
行ってきた。そして、その時の印象を彼らがしっかり覚えていてくれたことも嬉しい。
何事も無駄ではなかった。私はいま、誇りと喜びの中にいる。生涯の中で最も嬉しい
時かもしれない。残り少なくなってきた人生だが、今度は彼らに支えられて生きていけるかも
しれない。
 KU君は職場の責任者として部下が200名近くいる。KA君は3部門を持つ会社の取締
役だ。I 君は同じ会社の店長をやっている。S君は神戸では良く知られた会社の役職だ。
N君は、輸入物のネット販売を自営しているそうだ。彼と話していて、この男は成長するだろ
うなと感じた。将来が楽しみでもある。
 地域型の学校ではなく、滋賀県から兵庫県の片隅まで、広い範囲から集まっていた
生徒たちだけに、いったんばらばらになると探し出すのが大変だが、これから、少しずつ
集まって行くに違いない。同窓会を作りたいという彼らの願いも届くだろう。
 やっぱり、人生はすばらしい!! 誰もが、人生の素晴らしさを感じてほしい。人生は
捨てたものじゃないってことを、だれもが実感してほしいと願っている。