中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

アメリカの身勝手(3)

アメリカが日本国に対し、正面切って堂々と「年次改革要望書」を
付きつけ、その内容を2008年まで在日本アメリカ大使館のHP
に掲載しえきた。何度も書いたことだが、当時にそれを知らなかった
人が多いのが不思議でならない。
 そして、年次改革要求書に書かれた内容が、その数年後までには
日本政府がその要求に応えてきたという事実がある。
 その中でも特筆ものは、やはり「郵政民営化」だった。
日本はかなり以前から赤字国に転落していて、その内容は世界一
悪い。数字的内容からだと、円高どころか極端な円安になっていても
不思議ではないのに、なぜ円高が続いているのか。
 日本人はこれまで貯蓄に励んできた。西欧諸国のように、とくにアメリカの
ように、今ある金を使って楽しむと言うことをしないで、貯蓄に励んできた
ために、国が赤字国債を発行する際には、国民がそれを引き受けてきた
ものだ。ほとんどの諸外国は、外国資本が国債を買うので、国債が下落して
来ると、その国も経済破綻につながってくる。
 日本はと言えば、外から借りていない、国内から借りているだけという
「強み」がある。その国内に貯めこまれた貯蓄の大半は郵便局にあった。
世界を見ても、郵便局が銀行のように貯蓄できるような仕組みを持っている
所はない。だから、アメリカは何よりも日本人の貯蓄を「解放」させようと
考えた結果郵政民営化を強硬なまでに要求し、小泉氏がそれに屈した
と考えるとよい。
 民営化はしたが、まだ「簡易保険」が残っている。
グローバルスタンダード導入以来、カタカナの保険会社が一挙に増えたのを
ご存じだろう。日本の多くの損保会社が倒産し、アメリカ資本による保険会社
が増えてきた。 それでも、簡易保険が占める割合は未だまだ大きい。
アメリカはTPPにおいて簡易保険を切り崩そうと画策しているのだが、
このようなことも「年次改革要求書」にすでに書かれていたことだった。