中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

あんなこともあった・こんなこともあった

歳をとると、だんだん昔のことを忘れてしまう。
50歳のころに本を書いた時に、若いころのことを思い出そうとして
なかなか正確に思い出せなかったことがある。
その傾向は歳を経るごとに強くなっていくようだ。
なんでも記憶しておくのがよいかと言えばそうでもない。
本当は、人生には楽しいことよりも辛いこと、悲しいことの方が
多いものだからだ。だから、どんどん忘れてしまいたいと言う願望が
心の底にあるのだろう。
楽しいこととか、幸せだったことだけを記憶しておきたいという
願望があるらしい。
しかし、これも人によって違う。中には楽しいことを覚えていなくて
悲しいことや、辛いことばかりを記憶している人たちだっている
のだから、人の心の中は一様ではない。
私は前者の方で、嫌なことはどんどん忘れてしまうことにしている。
敢えて思い出そうとすれば記憶をたどることができるが、普段は
辛かったこと、嫌なこと、悲しいことなど、一切なかったように
何も覚えていないと言ってよいほどである。
気楽トンボと言えるだろうし、それほど多くの苦難辛苦をなめて
きたからこそ、忘れ去る特技を身につけたと言えなくもない。
でも、ここしばらくは、遠く昔をしのんで、覚えていることを記憶
しておこうと考えている。