中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

タンパク質を考える(35)OSO18

 今日の話はタンパク質云々ではないが、昨日の話と関連性があるので書いてみます。

昨夜NHKスペシャル番組で「OSO18」について詳しい追跡調査の結果が分かってきました。

 OSO18は、これまでに放牧されていた数十頭の牛を襲うという異常な熊であったので名付けられたものです。熊は普通は植物を食べて生きているもので、牛を集中的に狙うなどということは考えられていませんです。

 県外から熊取名人などが集められ、なんども研究会を開き、現地調査してOSO18の居場所を探し求め、OSO18を追い詰めていきました。

 過去の例から、OSO18が通るだろうという道を追跡したのです。そして、多くの木にカメラが設置され姿を探し続けました。OSO18が数十頭の牛を襲ったということは、熊の毛などを採集しDNA検査をして、同じ熊であることを確認して名付けられたものです。

 熊取名人たちも、その異常な行動を不審に思いながら、各所にわなを仕掛けて捕まえようとしますが、間一髪の差で取り逃がしてしまう。どうも人間を恐れているようなのだ。

 7月に入ってOSO18がカメラに写っているのをあちこちのカメラや住民たちが目撃しますが、狙撃隊の前には現れない。

 7月の終わりに、ついにOSO18は、簡単に殺されてしまった。専門家が信じられないというほどあっけなく、市役所の人が狙撃して一発で仕留めたのだった。

 OSO18を追っていた専門家たちは、にわかには信じられない思いを抱き、調査に

乗り出したのが、今回のスペシャル番組で明らかになっている。

 各所のカメラでとらえられていた映像から、OSO18が以前に居座っていた地域に

ほかの熊たちが何頭も写っている。すべての個体はOSO18ではない。

 繁殖期になって、メス熊を巡る争いが起こり、OSO18は、それらの争いに敗れ

どんどん南の方向に移動していたことも住民たちに見られている。南へ行くほどに

OSO18は痩せて行っていたことも目撃されている。

 今回の研究で、OSO18は、どこかで、いつか牛の肉を食べたのだろうという。その味を知ってから、牛を襲うようになったのではないかと。 南下するほどに痩せて

いたというが、熊が日常的に食べている(セリ)や(ふき)などは、その道筋にたくさん生えており、食べ物に困ったとは思えないという。

 OSO18が、植物性動物から肉食性動物に完全に変化してしまっていたとしか思えないという。 多くのカメラがとらえた映像の中に、エゾシカを熊が食べている映像があった。「この熊も、どんどん肉食系に変わっていくかもしれません」と研究者は言う。もし、人間の味を覚えたら、人間も襲われるだろう。

 草食動物が、ある機会から肉食動物に変わるということをOSO18を通して学びました。さまざまな環境が変化し、その変化の中で動物たちの食物習慣まで変化が起こっている。 子供のころは、農作業用に飼育している牛に与えていたのは、草、稲の藁、米ぬかと水だけだった。それだけですごい馬力(牛力)があったものだ。牛に肉を食わせるなんて考えだした、英国人が、牛骨粉をつくる過程で、二時半の煮沸をしていたのを30分に変えてから狂牛病が発生し始めた。

 環境や、人為的にも、動物は変わる。犬も猫も、昔とは違ってきています。