中原武志のブログ

生きていくうえでの様々なことを取り上げます

タンパク質を考える(34)ヤコブ病3

 いったい狂牛病とはどういう病気なのでしょうか。英国や欧州で米国で問題になったけれど、日本にはなかったのか。

 いま私が書いているように、日本にも存在していた病気なのです。日本ではひたすら

騒ぎを抑え込むようにしていたのでしょう。

 ヤコブ病にかかった患者が私の友達にいたなんてとても珍しいことです。たぶん宝くじに当選するよりも確率が低いと思う。でも、日本にもあるのです。病院の医師の話では、年間に数人程度だということでしたが、確率が低いからと言って、安全とは言い切れないのは玉ちゃんの例で分かります。

 さて、本論に入りましょう。

みなさんは牛はなにを食べているのかご存じでしょうか。牛は本来「草食動物」なのです。広い草原で草を食べて成長します。 具体的に言えばオーストラリアの牛などは

95%が草を食べて育っています。

 狂牛病は1985年にイギリスで見つかりました。その時は原因が分からず、重金属が原因かと思われていました。

 草食動物である牛は、日本などでもはやくから「穀物食動物」になっていました。

トウモロコシ、小麦、ふすま(小麦のぬか)米ぬかなどを与えるようになっていました。

 ところが、英国では「肉食動物」に変えられていたのです。これが根本的な狂牛病

発症の理由です。

 日本と違って大規模牧場が多い欧米ですが、大規模になるほど牧場内では、何らかの

病気になって死んでいく羊や牛が多いものです。 そういう死んだ羊や牛はただ同然ですが、それを解体して、くず肉にして牛たちに食べさせ「動物食」にさせるのです。

 草や穀物より、成長も早く牛を育てる効率も良くなるからです。

狂牛病の原因は「羊だけが持っているはずのスクレイピー病」だとまでは判明しました。 普通はウイルスは種の壁を越えないとされてきましたが、原因はともかく、羊

が持っていたウイルスが牛に感染していてた。感染して死んだ牛も多かったのに、死んだ牛も餌にしてしまった。 それが大問題になって「牛骨粉」というものです。

 イギリスでは「牛骨粉を大量に生産」し、イギリス国内だけではなく」外国にも「牛骨粉」を輸出していました。

 そのために、ヨーロッパ各国に狂牛病は蔓延してしまったのです。

日本では、狂牛病が騒がれた当時、ここ五年以内に英国旅行をして牛肉を食べた人は

検査を受けるようにといわれていました。 しかし、多くの国が「牛骨粉」の影響で

狂牛病が発生していたのです。

 英国から牛骨粉を輸入しなかったのは、オーストラリアとニュージーランドだけなのです。

 英国のずさんな所は、1988年には、狂牛病の原因が「牛骨粉」だと気づいていて

国内での使用を禁止していることです。そこで余った牛骨粉をどんどん外国に輸出した

ために世界中に狂牛病が拡散したのです。

 英国らしいしたたかさ。世界歴史の中で英国ほどしたたかな外交を繰り広げた国も珍しい。紳士の国と言われながら、スパイ合戦も英国の組織が最高なのですが、裏でやっていることのしたたかさに、わたしは驚いています。